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スレッドNo.6842

「それ」 トキ・ケッコウ

例えばの話だけれど
美しい薔薇は
その美しさを知らない
また例えばだけれど
たくましい馬は
その速さを知らない
今度は例えばじゃなくて
間違いなく
愚かしい人は
そのあるまじきを知らない
はて?
どんどん変わっているな
そうだそれに気づいた
あなたはきっと
かしこいひとだ

ハエがそれに気づいた
ある日飛んでいて
南の風に誘われて
ひなたで足をすっていたら
そのとき気づいた
でもそこに猫が現れて
ハエは一瞬飛び立とうとしたけれど
猫はどしんと音立てて横になり
顔を洗い始めた
ハエも足をすり続けた
何も変わらなかった

風が吹いていた
風から何かが近寄ってきた
何も変わらなかった
しかしあなたは
知っていた
そこにそれはあると

その「それ」を

わたしに
教えてはくれないかと思う
あとで迎えにゆくから
どこだっていい
いやあなたが決めなくたっていい
わたしも

ただそれを目指すのだから

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