2026年2月3日(火)から2月5日(木)までのご投稿分の評と感想 澤 一織
2026年2月3日(火)から2月5日(木)までのご投稿分の評と感想です。
○「スキップ」 喜太郎さん 2月4日(水)
こんにちは。喜太郎さん。
お久しぶりです。喜太郎さんの詩は2024年6月4日に投稿していただいた「一目惚れ一本」以来ですね。今作も楽しく拝読しました。
まっすぐで誠実な恋愛詩ですね。「君」との待ち合わせ場面、心の弾んでいる様子が言葉の端々から伝わってきます。特に好きな場面は「隠れた場所から身体を出して/君が見つけやすいように現れる」の箇所で、「驚かせたい」気持ちと「安心させたい」気持ちの両面が、行動で表現されていてよかったです。明かして自分も安心したい気持ちもありますよね。終連の「手の重なる」ところの表現も素晴らしかったです。
十一連「彼女」と書かれていましたが、「君」に統一してもいいと思いました。
この作品、澄んだ気持ちをそのままに、さらにブラッシュアップできると思います。行動から気持ちが丁寧かつ詳細に書かれているのですが、今後推敲するときはちょっと引き算をし、全体的にすっきりさせて、想いを凝縮してもいいかなと思いました。素敵に磨いてください。
エールを込めて、評価は佳作です。
素敵な恋愛詩をありがとうございました。
◯「入院」 相野零次さん 2月4日(水)
はじめまして。相野零次さん。ご投稿ありがとうございます。
相野さんの作品を拝読するのは、初めてなので今回は感想を書かせていただきます。
僕はこれまで入院をしたことがないのですが(体はがたがたですが)、相野さんの筆力に引き込まれ、入院中の心細さや心情が痛いほど伝わってきました。
この詩は無理に自分を励ましているわけではなく、不安や弱さをありのまま吐露している。また、回復ではなく、少し先にある「春」や「あなた」を想うことで、なんとか心のバランスを取ろうとしているのかなと思いました。描写についても、病室という空間を心情に合わせて描かれており、とてもよかったです。
個人的に「あなた」がとても大切な存在として描かれているので、もう少し「あなた」がどのような方か知りたいと思いました。
相野さんは入院中かもしれませんし、そうでなくても寒い日が続きますね。どうかご自愛ください。
素晴らしい詩を読ませていただきありがとうございました。
◯「9ポンドハンマー」 荒木章太郎さん 2月5日(木)
こんにちは。荒木章太郎さん。
お久しぶりです。荒木さんの詩は2024年6月5日に投稿していただいた「傍観者のうた」以来です。
僕の不勉強で、参考にご記載していただいた「Nine Pound Hammer」という曲が分からず、その点、この詩を読み取れていない部分もあると思いますが、ご了承ください。
まず評ですが「名作」とさせてください。
もともと現場の仕事で横並びの関係性だった「君」と「俺」。今は立場・役割が変わり、きっと「俺」の方が仕事の肩書きでは「上」とされる立場なのでしょう。
そして今、「君」から謝罪を受けているという場面ですね。
きっと、「君」は「申し訳ない」という気持ちより、その背後にどこか納得できないような「怒り」を抱えている。「俺」はそんな形式上の「謝罪」ではなく、「君の衝動を(背後にある本当の気持ち自体を)受け止めたい」と思っている。でも、それを立場上、伝えることもできず「俺」の方が<追い詰められている>ように感じている。そんな風に詩を拝読しました。
<追い詰められている>と感じる気持ちの根底には、十連・十一連で描かれているように、「俺」自身が自分の立場に揺れを感じているのかなと思いました。
描写も素晴らしかったですね。特に一連の「謝罪する姿」と「ハンマーを振り落とす動作」を重ねている箇所、とても勉強になりました。
9ポンドハンマー、今と比べて、以前の二人にはどのくらいの重さだったのでしょうかね。
とても読み応えのある作品ありがとうございました。
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以上です。
3人とも素敵な作品、とても楽しく読ませていただきました。
風邪が流行っていますが、どうか皆様もご体調にはお気をつけてください。
ありがとうございました。