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スレッドNo.6851

感想と評 2/6~2/9 ご投稿分 三浦志郎

1 aristotles200さん 「1mm」 2/6

難しい詩です。しかしこの詩を僕流に解釈するに、ふたつのポイントがあると思います。
ひとつはタイトル「1mm」が象徴的に指し示すもの……A。
ふたつは等身大の人間と巨大化した一人の人間、この二項対立……B。

A……「個性のままに傾き」「差異のままに、個性が生まれる」「同じ人間は一人もいない」を手懸りとします。すると、僕にとっては、この1mmは一人一人の性格の違い、個性の違い、人間性の違い、さらに言うと、そこから生まれてくる個々の自由といったものを暗示するように思えるのです。
B……いわば「等身大 VS 巨人な」人間の相克、もっと言うと対決です。等身大=A的人間と見ていいでしょう。Bに出て来る巨人は、僕はどうも全体主義の象徴のような気がする。「時代遅れの化け物め/同じ人間などいるものか」を手懸りとします。個人・個性とは反対に、同じ思想・同じ人間性を駆り集め、いたずらに肥大化した巨人。極端に言えば「個人主義対全体主義」の対決。これは間違った読み方かもしれませんが、ファシズムを極端に警戒する僕個人としての解釈です。巨人へ移る部分、その過程ONE MOREか? 甘め佳作です。


2 上原有栖さん 「弱水三千」 2/6

注釈は大変助かります。ありがとうございます。有難き故事成語から想を得て、大変大きな世界を感動的に謳い上げています。
この詩に報いるに、冒頭上席佳作を以ってしたいと思います。
まず、人ひとりを大河の一滴になぞらえます。人が生まれるということの原因と端緒は愛の契機にあります。さらに遡ると多くの人々(祖先)の愛の願いの証拠であります。このように人は大河のようなこの世界を水粒となって生きてゆく。5連の考え方は美しく、
麗しく、感動的です。
「父と母が選んで/掬いあげてくれる」―この表現は大変斬新であり、感謝にも満ちたものです。
ところで、硬い語調の中で、1カ所だけ「きたのだよ」とあって、初見では少し違和感があったのですが、再読結果は(これでいいー)。この言葉は最後に来る「貴方」に投げかけたものだからです。
この気高く美しい詩は、ひとえに「貴方」を掬いあげ、迎えるために綴られていたのです。

アフターアワーズ。
大勢に影響ないので、こちらに書きます。志高いこの詩を、さらに飾るために「わたし」→「わたくし」にしてはどうか?と愚考致します。誠実と品格と若干のノスタルジーも味わえそうです。もちろん参考まで、です。


3 晶子さん 「春と空」 2/6

えーと、この詩は、僕の理解力が全く足りないのか、省略技法が効き過ぎるのか、”自分だけわかって書いちゃってる技法“(これって割とあるんです)なのか?おそらく、この三要素が少しずつ混ざってるのかもしれないです。順に見ていくとー。まず「私」と「あなた」が主軸になります。二人を結ぶ心象風景に「晴れ渡った」と「雨の日に」があり、それぞれの心のトーンが違ってくるでしょう。
ただし「私とあなた」の関係性が、これだけの詩行では見えて来ない。母はこの話の中では傍流の扱いになりますが、この人の事情、私とのありようもよくわからない。さらには、最後の「仏」が突然出てきて、この詩を見る限り、該当者がいないように思えるのです。仮説として、この「仏」とは「あなた」と見ることもできるでしょうが、決め手となるヒントが無い、どう繋がるかも不明……等々。
うーむ、謎多き作品。こういうこともあるでしょう。これは、ちょっと申し訳ないですが、評価は避けたいと思います。


4 静間安夫さん 「補助線」 2/9

文脈を追います。まず前半。森羅万象、文系も理系も鮮やかに解き明かすという「補助線」。
これは明らかに何事かの比喩でしょうが、さて、これが何であるか?がわからない。また、そんなものがあるのかどうか?これも疑問。これをクリアーしないと、どうも先に進みにくい、ということがあります。そして、後半、最大の課題である「神とは何か?」。
文中の「きみ」はこの命題に悪戦苦闘します。そして最後は死んでしまうのです。その精神の疲弊が死期を早めたことも匂わせています。結局、この人は命題解決をせず死んでしまいます。僕はそこを重視したいと思います。
「人はそういった命題を一生かけて考えて考えて、わからないまま死んでゆく。それが自然で、それでむしろいいのではないか」
―そんな真理を、この詩は示唆している、そんな風にも受け取っています。ところで、文中、次のようなフレーズがあります。

「死ぬ瞬間になるまで/補助線は引けない」「死ぬときに初めて/悟りを得る」

―とありますが、この言葉、はなはだ微妙。「命題成功~命題失敗」どちらにも解釈できそうな曖昧さの中にあるような気がします。「補助線」の概念を含めて、後半の「きみ」の思考状況、その奥底など、わかったようでいて、少し釈然としない部分もある。
その“もやもや感”が少し気になるところ。佳作一歩前です。

アフターアワーズ。
今回、セリフや手紙形式といった新機軸が注目されました。最後の言葉は誰が言ったか、その出典がよくわかりませんでした。


評のおわりに。

2月12日、たまたま(あ、そういえば―)と思い調べました。やはり「菜の花忌」。
司馬遼太郎氏の命日でありました。尊敬の想い。

(ついでにー)と思い調べました。 2/12は……(きりがないから選んで)
ダーウィンの日……1809年 誕生日。
ペニシリンの日……1941年 成功日。
ブラジャーの日……1913年 マリー・フェルブ・ジャコブ女史がハンカチをリボンで結んで作った。
(株)ワコールが制定。
レトルトカレーの日……1968年 「ボンカレー」発売日 便利に美味しくなりました。
ジョージ・ガーシュイン作「ラプソディ―・イン・ブルー」初演……1924年 ジャズ好きは知ってていい。

こうやって調べると、「毎日が記念日」ですね。全ておめでとう! では、また。

編集・削除(編集済: 2026年02月15日 07:59)

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