春夏秋冬 喜太郎
風が吹き 心は揺れている
その風は春の訪れを知らせるのか?
それなら桜の蕾も膨らんで
やがて桃色に町は染まるだろう
心の中にも寒さに耐えた事を
労う様な風となるだろう
日が差し込み 心が汗をかいている
その日差しは夏の訪れを知らせるのか?
それなら梅雨の紫陽花の色も褪せて
やがて太陽の日差しの強さに
町は挫けそうになるだろう
それでも心の中では
選んだ道を額に汗し歩くだろう
夕焼けの紅が 心の思い出を突いてくる
その紅は秋の訪れを知らせるのか?
それなら物思いにふけて記憶を紐解いてみる
あの頃は……と悲喜交々に肩まで浸かり
町はあの日の面影に戻るだろう
それでも後悔は無いと言い聞かせて
明日を信じてみるのだろう
すくめる肩が 心の中まで震えたのなら
その震えは冬の訪れを知らせるのか?
それなら愛する人を抱き締めて
心の中まで温まるのも良いだろう
自分を好きでいてくれる人が側にいる
『寒いね』と言える人がいる
この幸せは白い雪さえも美しく暖かい
寂しくは無いと言えば嘘になる
一人で過ごす春夏秋冬
冬の寒さは切なくて悲しみに包まれる
それでも君との思い出が
雪解けの春を期待させてくれる
春夏秋冬 君がいて 君がいた
下から見るか 上から眺めるか
交わる所はひとつだよ
もう時期春が訪れる
もう時期風が吹くだろう
君からの便りの様に