絶望という名の曖昧 トキケッコウ
私が捨てたのは
女ではなく男でもなく
人間でもなく
猫でもなければ犬でも
普段美味しく食べている豚でもなく
私が捨てたのは
私に捨てられたもの
噛みついてから
その歯が抜け
長いこと痛がって
それから逃れようとした狼が
死んで残した
牙
別名は
絶望
私に
それを探す旅が
どれだけ長かったというのだろうか
青い空の下にある
風が寒さを通りすごそうとしている
季節は二月という
曖昧な
それもまた
絶望
私に
あなたの笑顔を
肌色ではない
それでもちろんいいから
重ねさせて欲しい