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スレッドNo.6869

一粒の嘘  ゆづは

ラベルを無造作に剥がし
平らに折り畳まれた
段ボール箱

ひとつ またひとつ
アコーディオンのように
重なるたび
部屋が呼吸を取り戻す

ビニールひもで
きつく縛りあげるのは
剥がれきれなかった糊の跡か
それとも
ぶつけて潰れた角の記憶か

束ねた厚みの分だけ
身軽になれたのだと
小さな嘘を一粒 
奥歯で噛み砕く

古紙回収の朝
カッターの刃を収めれば
この物語に
終止符が打たれる

あとは雨にふやけ
水に溶け
名も無き繊維に 
還ればいい

冷え切った爪先は
毛布の奥に
隠したままで

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