一粒の嘘 ゆづは
ラベルを無造作に剥がし
平らに折り畳まれた
段ボール箱
ひとつ またひとつ
アコーディオンのように
重なるたび
部屋が呼吸を取り戻す
ビニールひもで
きつく縛りあげるのは
剥がれきれなかった糊の跡か
それとも
ぶつけて潰れた角の記憶か
束ねた厚みの分だけ
身軽になれたのだと
小さな嘘を一粒
奥歯で噛み砕く
古紙回収の朝
カッターの刃を収めれば
この物語に
終止符が打たれる
あとは雨にふやけ
水に溶け
名も無き繊維に
還ればいい
冷え切った爪先は
毛布の奥に
隠したままで
ラベルを無造作に剥がし
平らに折り畳まれた
段ボール箱
ひとつ またひとつ
アコーディオンのように
重なるたび
部屋が呼吸を取り戻す
ビニールひもで
きつく縛りあげるのは
剥がれきれなかった糊の跡か
それとも
ぶつけて潰れた角の記憶か
束ねた厚みの分だけ
身軽になれたのだと
小さな嘘を一粒
奥歯で噛み砕く
古紙回収の朝
カッターの刃を収めれば
この物語に
終止符が打たれる
あとは雨にふやけ
水に溶け
名も無き繊維に
還ればいい
冷え切った爪先は
毛布の奥に
隠したままで