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スレッドNo.6875

はなつけ  Ema

2026年2月8日

カーテンをあけると
さらさらと 雪

いつもと同じように
コーヒー豆と水を量り
スイッチをいれる

豆を挽く音が
部屋中を揺らして

いつもと空気の違う
日曜の朝がはじまる

遅めの朝食を終えてもなお 
やむ気配どころか
舞いおどる 雪

景色が薄れていく窓
昨日までとは打って変わって
静けさが街を覆いつくす

数刻のち
屋根をひとつ残らず真白にして
初雪の去った昼下がり
スニーカーを履いて外に出る

ささやかな陽のひかり
濡れたアスファルトに安堵する

雪をのっけた電線から
ぽたぽたと落ちるしずく
頭上に気をとられながら
近くの学校に向かう


——一票に記す
だれに託すのか
あるいは
だれにも託さないのか

——一票に記す
どこに託すのか
あるいは
どこにも託さないのか 


投票所からの帰り道
歩道沿いのフェンスの際に
途切れながらつづく
山茶花の生け垣

目線ほどの背の高さ
賑やかさはもうないけれど
ぽつぽつと遅咲きの花たちが
やわらかな雪の帽子をかぶり
寒空の下
紅をさす

その眺めに
花付けをおもう

多くの地域で
一票にのっかったであろう
雪の重みをおもう

足もとには
散ったたくさんの花びら

日が暮れると
報道媒体が色めいて
長い夜がはじまる

明日 夜が明ける頃には
すべての花付けが
終わっているのだろう

なにかしら戦った人たちには
いつもと違う
新しい朝がくるのだろう

いずれ
雪は溶け 
花は散る
今日の結果は瞬く間に経過となる

なにとも闘わなかった私には
いつもと変わらない
月曜の朝がくるのだろう

めぐりめぐる季節のように
ゴール地点もスタート地点もなく
ただ 流れの中にいる

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