寅さん慕情
コロナ禍の波が治まりかけた秋
帰省の夜に母と二人で寅さんを見る
テレビの中の寅さんは
かもめのような渡世人
不器用な哀しい恋と人情に包まれながら
旅先と柴又の間を行き来する
寅さんの愛した葛飾柴又は
昔ながらの下町で彼が帰れば大騒ぎ
家族を巻き込み終わる頃には
一人ふらりと旅から旅へ旅がらす
柴又駅のホームを見ながら
遠き昔を懐かしむ
寅さんを知らずに旅した柴又は
昭和の寂れた参道が帝釈天に続くだけ
駅前に寅さんの蒼き銅像が
一人ぽつんと待ちぼうけ
コロナ禍の波が治まりかけた秋
帰省の夜に母と二人で寅さんを見る
テレビの中の寅さんは
かもめのような渡世人
不器用な哀しい恋と人情に包まれながら
旅先と柴又の間を行き来する
寅さんの愛した葛飾柴又は
昔ながらの下町で彼が帰れば大騒ぎ
家族を巻き込み終わる頃には
一人ふらりと旅から旅へ旅がらす
柴又駅のホームを見ながら
遠き昔を懐かしむ
寅さんを知らずに旅した柴又は
昭和の寂れた参道が帝釈天に続くだけ
駅前に寅さんの蒼き銅像が
一人ぽつんと待ちぼうけ