横道坂48 荒木章太郎
坂道の顔をした少女たちを
俺は見分けられない
日頃から
横道に逸れた顔と
つるんでいるからだ
一つの顔だけでは
信用されない時代
人は
道で
区分けされる
みんな
自分の顔ばかり見ている
似た顔が
似た顔を呼び
外に開かれず
下ばかり見ている
親和性の高い
神話ばかり
集まる
神の座に就こうとする
権力者は
「すべての道は
己に通ずる」と
耳障りのよい道へ
誘う
風を煽り
不安を彩る
広告塔
無数のビラが
あの手この手と
降ってきて
進むべき道が
見当たらない
俺は
気がつけば
王道を選んでいた
整備された道がいい
公道は安全だ
標識は間違えない
自動的に進むことに
慣れてしまった
でこぼこ道
けもの道
急な坂道
道なき道
草をかき分け
果敢に攻めた
鏡に映る
脇道の顔
かつての仲間に
連絡を取ろう
グループを作ろう
横道坂48