おしゃぶり 月森うさこ
「おやすみ」とキスして
あなたは帰っていった
まだ残る淡い温もり
さっきまで 隣にいたのに
部屋には 自分だけ取り残され
籠に閉じ込められた鳥のよう
こみ上げるのは嗚咽と涙と興奮と
あなたの匂いが残ったこのシーツ
また会えると分かっていても
孤独に押し潰されてしまいそうになる
あなたを感じていたくて
そっと親指をくわえるの
寂しさを忘れるかのように
吸啜欲求を満たすために
強くディープなキスをするように
何度もおしゃぶりを味わうの
あなたの温もりを消したくなくて
セルフプレジャーで気持ちを高揚させる
溢れる吐息と共にあなたを思い出す
早く会いたいと願い昇天を迎えた