あたたかさ じじいじじい
周囲がピンクに染まる道を車で走っている
桜の花が咲く春 毎年の様に桜並木を見てきた
時には親子で手をつないて
時にはランドセルと一緒に
時には学校の制服と一緒に
先日は大学の卒業証書と一緒に
長年にわたり毎日みてきたこの風景
桜のピンクと空の青空
私にとって何気ない風景だったかもしれない
なぜなら 私の生活の中で当たり前だったから
でも今日は違う
大学を卒業し社会に旅立つために町をでる
とうぶん見ることの出来ない景色だ
私は路肩に車を停め車を降りた
桜並木に顔をむけ桜の花を見ていたら
小さな頃からの記憶が甦ってきた
両親と手をつないであるいていた姿
友達と馬鹿話をしながら歩いた姿
はじめて出来た彼と歩いた姿
沢山の記憶?思い出?なんといったらいいんだ?
ひとことで言うなら 桜と私の思い出
なんだか涙がでてきた
この町を旅立つ私は桜の花に涙した
今まで私を育てて有難う
桜並木の一本に手のひらをあて 有難うと言った
桜の木は不思議なあたたかさがある
両親のぬくもりとは違うあたたかさを感じた
私を見守っていてねとお願いをした
私は車に乗り桜並木を走り抜けた
またくるねとつぶやきながら