手習い 暗沢
カメを漢字で書いてみよう。
ペンと紙とで、旧字体でね
そう難しいもんじゃない
十六回だけなぞるんです。
録や整と同じだから。
書いたことあるでしょ?
大丈夫、ここに書き順の見本がある
明朝体だし、文句ないですよね。
では、どうぞ。
さあ、実際書くとなると参った
こいつは迷路だね。
十六画だよ?
録や整と同じなんだ。
まず肩を揃えるのが難しい
右肩下がりは忍びないが
脱臼も流石に笑えない
尾っぽの調子なんか大胆すぎるし、
揃える指の細やかさは
六画だって足りなさそうだ。
窮屈申し訳ないが、背伸びしてもらって
何とか開いた空白へ
〆を刻んでみたものの
いや、情けない。こりゃなんてハリガネムシだい?
なかなか侮り難いでしょう。
新字体の俯瞰だけじゃ気付けない
この一見控えめな生き物の
玄妙さは。
※龜 総画数 16画
部首 龜部
音読み キ ク コン
訓読み かめ