迷探偵とドジな学者 月森うさこ
突然、ここに置いてあったコーヒーが溶けてなくなった
共に食べようと用意したガトーショコラ
行き場を失いどこか悲しそうにお皿に残った
突然、ある学者の論文が盗まれた
共に研究していたラブラドールは
犯人の臭いを覚え不満そうに探しに行った
溶けて消えていったコーヒーも
盗まれた論文の行方も あっという間に
ラブラドールが見つけてしっぽを振ってお座り
学者が楽しみにしていたコーヒーも
学者が心血注いだ最高の論文も
助手のラブラドールが見つけた
ガトーショコラのもとにコーヒーの帰還
待っていたよ、と喜びを隠せない
学者の安堵な顔をみてワンと鳴く
我に返った学者は考えた
コーヒーはなぜ溶けてきえたのか?
論文はなぜ狙われたのか?
ラブラドールはにやりと笑った
研究室には学者が爆睡しており
そこには真っ白な論文と床に落ちたカップがあった