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スレッドNo.7161

白日の淵  ゆづは

窓枠に収まっていた空が
年を追うごとに 
狭くなってゆく
隣家の屋根がせり出し
かつての月光を 
幾何学に切り取る

溢れていたはずの光を
奪われたのではなく
私にとっての余白が
この形をしていただけなのだと
深く頷く

使い古したブランケットを
畳むように
日々の手垢がついた記憶を
一枚ずつ 奥へ仕舞い込む

無音の時間が 
足元から満ちてくる

月は変わらぬ眼差しで
閉ざされてゆく窓を 
見つめている

過去という薄い皮膜を
爪先で そっと剥がせば
その向こうに 
まだ名づけようのない光が 
透けて見える

欠けた空を抱きしめたまま
すべてを 
白日の淵へと 放してゆく

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