重い扉 虹乃 衣里絵
行きたくて
行く訳ではない
義務があるだけ
気持ちが
重苦しくて
鉛でも引き摺っているよう
なんて重そうな扉
開けるのを諦めて
踵を返してしまいたい
其のほうが
さぞかし楽だろう
手土産は取っ手に掛けて
然し
約束した以上
足を踏み入れねば
嫌な動悸がする
掌は発汗している
其れなのに
約束してしまったから
重い扉を開けねば
今すぐ帰りたいのに
意を決し
呼び鈴を押す
会いたくもない人が現れる
愛想笑いを湛えて
私を針の筵へと
おびき寄せるのだ
行きたくて
行く訳ではない
義務があるだけ
気持ちが
重苦しくて
鉛でも引き摺っているよう
なんて重そうな扉
開けるのを諦めて
踵を返してしまいたい
其のほうが
さぞかし楽だろう
手土産は取っ手に掛けて
然し
約束した以上
足を踏み入れねば
嫌な動悸がする
掌は発汗している
其れなのに
約束してしまったから
重い扉を開けねば
今すぐ帰りたいのに
意を決し
呼び鈴を押す
会いたくもない人が現れる
愛想笑いを湛えて
私を針の筵へと
おびき寄せるのだ