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スレッドNo.7331

赤  aristotles200

夕焼けを描いた
一枚の絵がある
その赤は
血の色の様にも見える

観る者の心を、虜にする
還っていく
時と、空間を越えて
原初の記憶へと

無名氏の描いた
その絵は
とある美術館で
観ることが出来る

夕暮れ
館内に
赤い光が差し込むと
絵の赤と
夕暮れの赤が
反応する

絵は
溶けるように
滲み出し
現実を浸食し始める

気がつけば
絵の中に
自分がいる

血の様な赤の世界で
自分も
赤く染まり
夕焼けに吸い込まれていく

言葉は
意味を失い
心は
夕焼けと同一化する

始まりと
終わりの記憶

赤い
沈みゆく太陽とともに
ここは
全てがある

⋯⋯
夕暮れの
時間は終わり

蛍光色の
明かりに照らされた
一枚の
絵の前に立っている

絵を眺める

今日も
連れて行っては
くれなかった

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