紅灯の巷 月森うさこ
黒揚羽は鱗粉で防御する
甘い香りを嗅ぎ分けて
受粉する花ー客ーを見定める
ネオン街は太陽を嫌い
月夜の兎が跳ねる頃
蝶たちは花を楽しませていた
オーパスワン、魔王、白州
クリスタル、アルマンド、サロン
初体験の甘い甘い蜜ーお酒ー
生まれたての蝶はグイグイ
笑顔で美味しいと見つめる
この笑顔がたまらないと
ボトルがどんどん入ってく
オーパスワン、魔王、白州
クリスタル、アルマンド、サロン
隣の先輩蝶は優雅に足を揃えて
シュワシュワな蜜を飲みながら
巧み話術で花を掌で転がす
次第に卑猥な言葉が飛び交う
蝶達は一斉に攻撃を始めた
花たちは払って払う
羽音のように札束が舞う
朝を迎えるネオン街
扉が閉まれば眠気が襲う
甘い蜜の香りが漂う空間
ドレスを脱ぎ捨てナチュラルに
黒揚羽は紋白蝶へと戻った