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スレッドNo.7380

夏の記憶  三津山破依

一、花火

誰かと二人、顔を上げた。
拡がる淡い花びら。
首すじの虫刺され痕を
指の腹でそっと掻いた。

ネクタイを緩めて、
缶コーヒーに救いを求める。
最寄りの駅から歩くしかない。
黒い苦い水は、すぐに汗になる。

僕は彼女を見かけ、
彼女は僕を見ない。
白いうなじも見つからない。
右と左へ、歩いて帰る。

二、かき氷

太陽を削る。
時間をかけて。
なんてことはない。
ガリガリ、シャリシャリシャリ。
器を用意。
零れ落ちるほどこんもりと。
ふわふわ具合はゆずれない。
特製木製スプーンで
そうっと、すくう。

そのあとは簡単
口に放り込め。

熱っ。

流れるのは汗なのか。
瞼を閉じる。

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