放蕩 竹中ゆうすけ
呼吸をするたびに
透明になってゆく躰《からだ》
「大好き」が溢《あふ》れる心
父は許してくれるだろうか
長年 放蕩しっぱなし!
帰る気もない………アマノ邪クを
キラキラが包む
白濁した快い湯船のなかで
沐浴してくれた 父の手は
なんて あたたかかったろう
なんて おおきかったろう
生まれた直後の日々も
目を瞑《つむ》れば
今に
甦る
世に痛ましい事件が絶えないのは
その痛みを自身が救える、と知らされているから
──── 救われるのを待つのでも、
救われますように、と手を合わせるのでもなく
涙に虹が 架かるとき
私は統合される
ようやく帰港できた
今日 この日
穏やかな波間で 赤ん坊がされるように 抱きしめられる ────
(帆布《ほぬの》がボロボロになっているのを 今ごろ識った;)
無限に 優しい 力に
この躰を通して 世界に働く 力に