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スレッドNo.7425

夜明け  河辺いすみ

夜明けのうつくしい
五月のある日に
霞んだ地平のとおくで
まっすぐな汽笛が聞こえる

波間の向こうに揺らぐ
空と海との境から
金色の光芒が訪れる

朝焼け

ちらつく光を感知して
孤独な海は
鳥たちに今朝の号令を求めた
薄闇に冷えた風がかき混ぜて
地平線は水色に滲む

翼を離れた汐に吹かれて
目覚めとともに 遠ざかるものがある
波のあわいに
泡沫はきらめき
流木は割れる

浅瀬には潮がたどり着く
ここで日々眠り 起き
仰向けになり
海は開く
さみしく なおはればれと
光を噴きあげて

海は朝日を導き 風を引き連れて
古い坂を昇ってゆく
あるじのいない住居の
錆びた窓枠が揺れる

早朝はとどまることを知らない
壁を伝う蔦が揺れ
露を纏う屋根が震えた

光はなぞってゆく
ある日
駆けた子の足跡を

海のまなざしは
鏡の水面に溶けた
鳥のはばたきもまた 波に溶けた


* * * * * *
初めての投稿です。
よろしくお願いいたします。

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