夕陽の弔い 荻座利守
空高く架かる
長い橋のような
雲の縁を紫に染めて
今まさに
沈もうとする陽が
路傍に横たわる
小鳥の躯を
そっと仄かに
浮かび上がらせるとき
誰もいない
無言の弔いが
そこにあらわれる
何の変哲もない
特別なものは何も持たない
ただの小鳥にも
その存在の跡形を
刻み込むように
夕陽はこの世界に
長い影を投げかける
誰にも顧みられずに
平凡なまま逝った
小鳥の魂は
どこへ向かうのか
それは
夕陽だけが知っている
空高く架かる
長い橋のような
雲の縁を紫に染めて
今まさに
沈もうとする陽が
路傍に横たわる
小鳥の躯を
そっと仄かに
浮かび上がらせるとき
誰もいない
無言の弔いが
そこにあらわれる
何の変哲もない
特別なものは何も持たない
ただの小鳥にも
その存在の跡形を
刻み込むように
夕陽はこの世界に
長い影を投げかける
誰にも顧みられずに
平凡なまま逝った
小鳥の魂は
どこへ向かうのか
それは
夕陽だけが知っている