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スレッドNo.744

夕陽の弔い  荻座利守

空高く架かる
長い橋のような
雲の縁を紫に染めて

今まさに
沈もうとする陽が

路傍に横たわる
小鳥の躯を

そっと仄かに
浮かび上がらせるとき

誰もいない
無言の弔いが
そこにあらわれる

何の変哲もない
特別なものは何も持たない
ただの小鳥にも

その存在の跡形を
刻み込むように

夕陽はこの世界に
長い影を投げかける

誰にも顧みられずに
平凡なまま逝った
小鳥の魂は
どこへ向かうのか

それは
夕陽だけが知っている

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