エッセンス ゆづは
二カ月ぶりだった
それに触れたのは
待ち構えているときほど
訪れなくて
緩んだゴムのような影でいる時
ふと覗くと いたりする
幾度となく
こぼれ落ちたものの数だけ
あきらめることに
慣れたくはなかった
いつも 瞬きよりも早く
消えてしまう幻が
今夜はなぜだろう
この指先を
待っているみたいだった
焦ることも 震えることもなく
贅沢に流れる時間の中で
ひとつひとつ 確かな感触で
自分のものになってゆく
高揚感の残る熱い指で
画面を何度も開いては
それが 舌の上で
甘くほどける姿を
ひそやかに 夢みている
待ち遠しい日々さえもきっと
こころを溶かす
一滴のエッセンス