音の饗宴 虹乃 衣里絵
440Hzの反響から
マエストロが登場する迄の
緊張感に 襟を正す
ステージ上でも
やはり 緊張感が漲る
思い思いの衣装を纏いながら
最初の一音 牧歌的な音
郷愁を誘う旋律が重なれば
管弦の響きが 厚い層になる
既に 没入する聴衆は
音楽の波に 身を任せて
酔い痴れる 誰もが皆
レガートからトゥッティへ
寄せては返す波のように
マエストロは 自在に操る
呼応する団員は
美しい音を以てして
最大の力を発揮する
フィナーレのコーダで
打ち鳴らされる銅鑼
その音色が消えて無くなるまで
美しくも儚い 音の饗宴
繰り返されるカーテンコール
まだ 拍手は止まず