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スレッドNo.7595

冷たい水はたゆまずに流れ、深いところで君を待つ  上原有栖

伸びた前髪が目に触れた
風にくすぐられる栗色の毛先
母親だった人と同じ色をしているよ
そう教えてくれたのは
母親代わりに育ててくれた伯母だった

西へと堕ちてゆく夕陽が眩しかった
気の強そうな二重瞼 瞳は焦げ茶色
父親の面影が残っとる
そう頭を撫でてくれたのは
息子同然に育ててくれた祖父だった

両親は不在だが
寂しさと悲しみは同居していなかった
育ての親や共に暮らす村の人々
時は平穏に流れていた

二人はいま
冷たい流れの下に居る
幼いわたしを護るため
命を散らした
この先も暫くは
静かに暮らさねばならない
身分を偽り 名を騙り

時が来たならば
腕を掲げ名乗りをあげるのだ
父と母の汚名をそそぐために
そして全てが終わったならば
二人が待つ深いところへ
わたしも
わたしもゆくのです

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