MENU
2,340,420

スレッドNo.7639

道へ  河辺いすみ

気づけば汽車を乗り継いで
虚構の果ての虚構まで

ある昼 凹凸のあるチケットを発券し
ある夜 みずから穴を覗いてみた
どれもこれも それといった事実でないので
視界に魚の浮かぶばかり
枯れた水路を越える橋梁の手すりの上に

空は黒く揺らいでいる
しかし燃えていない ここに火はないのだから
けれどもらくだとフラミンゴの寝そべる
錆びた線路沿いを歩き続ける
砂漠でもないのに

乾いて角ばった岩の上に
古びたラジオがあり
掠れた讃美歌が聞こえる
そうして鳥が訪ねては折れてゆく
時空を跨ぐペンギンなども

休みなく 虚構を踏みにじり
歩むほど積まれてゆくと
わかっている
無垢な鳥類と魚類の遺骸ばかり

地平の先に望むあれは
何者かが組み上げた
風雨に削れた遺骨の建築
いつの人かも 人かもわからぬけれど

きっとあまりに静かな世界を
創ろうと望む誰かがいたろう
もはや蒸気機関車も通らぬだろうし
帽子を被った記者もやってこない
ある居室から延びた道の果て

編集・削除(未編集)

ロケットBBS

Page Top