名 aristotles200
世界は存在しない
何という美しい言葉だろう
事象が起こり
連鎖していく
運命は存在しない
何という革新的な言葉だろう
ただ
生まれて
死んでいく
海の匂いがする
迷妄たる私よ
真実に
気づきたまへ
神も悪魔も
幸運も不幸も
いや、闇と光さえ
単なる事象に過ぎない
世界は存在しない
人間は
ただ
それだけ
積み上げられた書物
鏡の中の自分たちの投影
森羅万象
すべて、名に過ぎない
幻は今
消えていく
✳
意味づけが
名を繰り返し
存在していると
想像する
石塊は土に
龍は神話に
数式は数を
重なることはない
事象が起こり
連鎖していく
森羅万象が
消えていく
運命は存在しない
何処でもない
暗闇の中で
潮騒が
音をたてている
波の音
潮の匂い
それだけ
迷妄たる私よ
汎ゆる事象は
世界に存在しない