MENU
199,260

スレッドNo.778

暗数事案 暗沢

空調は整っているが客はない、そんな手頃な密室は
恰も手狭な空間にうごめくものを
別のフロアへと運んでいくようだ。
目覚めと同時に定位置へと戻る、無意味な昇降である。

故にだろうか、臥し所から離れた彼が
ハッした様子で固く閉じたカーテンを
引き開いて、安堵の表情を浮かべる
その有様。曖昧模糊な時間の下で
ビルの間近い、雑多な朝の光景に対してだ。

転落事案にご用心!

寝ぼけ眼で開く掃出し窓
安普請の踏み板へと
習慣のままに足先を委ねた
その始末 空(くう)を踏み抜いたきり

まっさかさま 虚へ

落ちていってしまうかも
誰が気付くことがあろう
投身が消えていくその先
上でも下でもないだろう

そう 誰が気付くことがあろう

一級遮光のカーテンがすっかりと
早朝の日差しを通さなくなった、
そんな時節の
テキストです。

編集・削除(未編集)

ロケットBBS

Page Top