秋の沈黙 ゆづは
真夜中を横切る
掠れた鳴き声
あれは鹿だろうか
仄白い闇に浮かぶ
引き絞られた弓のような月
張り詰めた夜気を
一筋の悲鳴が裂く
誰かを呼ぶ声なのか
何かに怯える息遣いか
姿の見えぬその主は
一瞬の気配を
窓の硝子に宿し
翳る木々の隙間へと
駆け抜けてゆく
残されたものは
鼓膜の奥にこびりつく
幽かな震えと
深くなってゆく
秋の沈黙だけ
真夜中を横切る
掠れた鳴き声
あれは鹿だろうか
仄白い闇に浮かぶ
引き絞られた弓のような月
張り詰めた夜気を
一筋の悲鳴が裂く
誰かを呼ぶ声なのか
何かに怯える息遣いか
姿の見えぬその主は
一瞬の気配を
窓の硝子に宿し
翳る木々の隙間へと
駆け抜けてゆく
残されたものは
鼓膜の奥にこびりつく
幽かな震えと
深くなってゆく
秋の沈黙だけ