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スレッドNo.7882

紫蓮花  ゆづは

宴の灯を吹き消すように
熱を帯びた季節が
冷たい首筋を撫でてゆく

あんなに高く
天を指していた指先は
今 抗うことをやめ
昏い水の階段を
一段 一段降りるたび
爪先から記憶が剥がれゆく

飾り立てた仮面の下
光を吸い込んだ紫の衣が揺れる
すべては
無音の闇へと還るための重さ
冠を脱ぎ捨て
深い眠りの淵へと 身を投じる

裁きも 嫉妬も遠く
心の楔を ひそやかに抜いてゆく

泥の底に
かつての輪郭は霞み
閉じた瞼の裏に 
幽かな光がひび割れる

誰にも見つからない場所で
終わりは 始まりの温もりを消して
凪いだ鏡面の向こう側

約束だけが
雪のように
世界のすべてを 覆っていく

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