空にすじ雲が浮かぶころ 心にもぽかりと穴があくカラカラと回る 糸の切れた糸車のように頼りなく忘れさられた蝉の抜け殻のように 身の置き所もなく熱病に浮かされた後のように 気怠く季節の移ろいに取り残されていくばかり