光る星 大杉 司
冷たい風が強く吹き荒ぶ頃
僕は独り夜空を見上げていた
柵に凭れていろいろと考えた
何を願えば良いのかと
何を願うかは勿論決まっていない
ただあなたの顔を思い出すばかりで
あなたに逢いたいと願うのか
あなたと話したいと願うのか
はっきりしなかった
遠くの街は夜中でも賑わっている
恋人同士や仕事仲間
言ったら切が無いほど沢山いる
その中にあなたはいるのだろうか
もし近くにいるのであれば
手紙の一通ぐらい欲しいものだ
これ以上淋しい夜は過ごしたくない
そう思っているうちに願いが決まった
ただあなたと逢って話がしたい
強く願い手を拝んだ
また一つ流れ星は舞うように消えていった
また一つ消えていった
夜空に光る星々を見て
あなたは何を思うだろう
あなたは何を願うだろう
冷たい風は強く吹き荒んでいる