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スレッドNo.944

盛綱の末  三浦志郎  11/4

鎌倉幕府三代執権・北条泰時・以降

平盛綱という者が
従僕から家令へと
執権北条家の中で台頭してくる

遠い枝分かれとはいえ
平氏の流れが
鎌倉幕府の 
やがて中枢へ
喰い込んでいくのは
歴史の皮肉か 玄妙か

事の始めとは
初々しく爽やかなものらしい
その気風通り
吏僚として
親衛の長として
盛綱 主家に明るく忠勤を励む
時代の平穏を支えた


後年 その子孫は初代・盛綱の良心を
喰い散らかし
下が克つ上に
執権を陰で操り
無力にさえする
恐怖政治の権化
「平」を改姓し(伊豆の所領・長崎の地名を取った)
長崎一族・鎌倉末期の悪政

歴史は流れて
初代の純粋な血は衰えていくらしい
ひとつの家の欲望で
国の盛衰が動く不幸
一族は悪の体系として
幕府を滅亡に突き落とす
今も屍に鞭打たれる

もとより
初代の盛綱に非はなく―

系譜の命運であるらしい

編集・削除(編集済: 2022年11月04日 04:54)

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