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スレッドNo.1570

紬着て寄席へと急ぐ日短

今日のお客さんは、過去の珍事件を話すのが巧い方である。初めて見えた時は、芦屋育ちのお嬢さんがそのころ出始めだった洋菓子を提げて、夫の実家のある山口県の限界集落へ新婚の挨拶に行ったときの騒動記に涙を流して笑った。

今日は、阪神大震災で、芦屋の実家が近所で一軒だけ倒壊をまぬがれた話をしてくれた。弟一家と住み続けていた母親が、翌年がんで亡くなってしまった。四十九日を済ませたころから、どうも床の間の掛軸がしっとり濡れるようになった。乾いては濡れ乾いては濡れるので、母親が成仏できずにいるのではないかと心配し始めた矢先、どさっと座敷の座が抜けた。

地震で地下水脈が動いたせいらしい。ジャッキで一軒家を持ち上げて、基礎工事をやりなおして一件落着したそうな。それから十数年後、夫が陸前高田へ単身赴任することになった。アパートも決まって引っ越しの準備をしているとき、東北大震災が起こった。半年遅れで赴任したとき、持って行った水晶の数珠にからまる不思議なことも起きたのだが、長くなるので割愛。

「なんだか神がかっているわねえ」と言うと、「じゃもうひとつ神様の話を」と話し出す。トイレの便座のヒーターが壊れたので修理をたのんだ。工事のおじさんが来て、「便座まるごと替えると6万、修理だけだと3万」と言う。修理の方を頼むと、「こんなに綺麗に掃除してある便器は見たことが無い、わしは感動したので、修理代金で新品の便座に替えてあげる」との嬉しい申し出。その日は一日中にやにやしていたとお客さん。トイレには神様がいるのねえ♪

今日のお客さん、ほんとうに福相なのよね。来客の2時間前に、我らがお茶人から、久々に手づくりの練切「銘は柿紅葉」をもらったところだったから(笑)。

八枚の襖が真白鴨の宿   茨木和生

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