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スレッドNo.1625

炭斗の菊炭取れば手に香り

部屋で魚を焼くと、特に秋刀魚や赤次は煙と匂いが濃いのでカーテンに匂いが移り家中魚臭くなると御法度なので、庭に七輪を据えて外で焼いていた。炭は冷蔵庫の防臭剤で使っていたが、昔は風呂沸かしやストーブ用の石炭屋があって練炭や炭団も売っていたが、今どき石炭屋などないので、貰ったか買ったか記憶にないが櫟や楢の炭が常套だというので菊炭を使っていた。これは断面が菊の模様の上等な炭で防臭剤にもなるインテリアとしても使えるが、要は茶道用の炭で香りも火持ちもよくきれいな白い灰の形で残るので、これで干物を焼くと死後硬直を起こさずに焼けるので、アルミフォイルに烏賊の腸をお酒と醤油を垂らして包んで焼くと酒が飲みたくなる香ばしい「ゴロ焼き」が出来る。昔は掘炬燵の火は練炭や炭団を使ったが、昔の家は隙間風が付き物で一酸化炭素中毒など隙間に目張りして一家心中でもしなければ起こらなかった。今は昔で、炬燵も赤外線ヒーターになり、猫と一緒にもぐりこんだものだ。

  赤外線炬燵の中は宇宙船 猫

娘と会うにはまず服装が要注意で目立たず騒がずのルックスを選ばなければならないが、最近はお吟服にも慣れて来たのかクリスマスなので白いタートルネックのセーターに赤いユニクロのフード付きオーヴァーを着て行ったら、電車の中も駅構内も街も金曜日の仕事帰りのせいか地味な制服姿ばかりで真っ赤なサンタ服はわたくしひとりで、今まで他人の目を気にしたことがなかったが、娘になんちゅうカッコしてるのよ遠くからでもすぐわかったと怒られたことがあるのでおどおどしていたら「クリスマスだし、いいんじゃない」とあっさりパスしたのでひと安心。娘と行き付けの店はコロナと後継者不足でみな閉店の憂き目に出会い、ここのところ江戸川橋の地蔵通りにある魚屋さんのやっている魚専門の小料理屋「魚谷」が娘の住んでいるアパートから歩いて行けるので定番となっているが、先ずは鮃の縁側のポン酢で熱燗で乾杯し、生タコの刺身(身で吸盤を包んで食べるとオーソレ見よと口中が歌い出す)、しめ鯖、コチ、赤貝の刺身を先ず頼み、次はメゴチと万願寺青唐辛子の天婦羅ではふはふ。娘はカミさんが鎌倉の天婦羅屋「ひろみ」で食べた夜産気づいてバレンタインデーに生まれたので天婦羅と言えば「ひろみ」(小林秀雄、小津安二郎の行きつけの店)の味が基本で、小学生の時の蔵王のスキー合宿に出た天婦羅をまずいとけなし「天婦羅はひろみに限る」と言ってカミさんは先生に一体どういう教育をしているのかと怒られたことがあるから、舌が肥えているが、ここの味は合格。高校生だった長女が板場に入って腕を振るっており、亡くなった女将に似て来たなあと心がなごむ。そう言えば「ひろみ」も親子三代目で長女と同い年だった気がするので鎌倉へ行ってみようかと誘ったら、ダメダメ、今の鎌倉は原宿みたいに混雑していてショック受けるから行かない方がいいと、横浜の中華街までが昔のままで限度だよと言われた。那珂湊から逗子へ結婚を機に本籍を移したのだが、もう鎌倉は娘にとって故郷では亡くなったようだ。横浜中華街の「海南飯店」も娘と同い年の息子が後を継いでおり、鎌倉の小町通りより横浜の中華街の方が懐かしいということか。時代は変わる。親子で大好きな「爆弾納豆」を食べながら最近の漫画やアニメや映画やドラマの話をすると、「薬屋のひとりごと」や「セクシー田中さん」「葬送のフリーレン」とか女子漫画の世界の話を出来るパパを子どもの時から見ているから、娘にとっては何でも知っている雑識パパと絶対味覚と絶対音感の持ち主のママに育てられる、というか囲まれてそれが当たり前だと育つと、特に「ひとりが楽しくてたまらない元気なパパ」を見ていると、今度は娘のちょっと美味しいピザ屋さんに行って、誕生日は中華街のコースにしようとデートコースが増えて喜んでいる親子というのはわたくしたちには普通だが、傍目に見ると変なのかねえ。
生タコの刺身を食べて脳内に流れた「オー・ソレミオ」。

Ron Carter - 'O Sole Mio - from Introducing Letizia Gambi by Letizia Gambi



写真は刺身の盛り合わせ。左端がタコの吸盤と身の刺身。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年12月24日 07:17)

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