ことごとく丸太は水に星月夜
夕べ、温度のさがりそうなまとまった雨が降り、今日からはしばらく猛暑日ではなく真夏日が続きそうである。やれやれ。
60年くらい前の一つ身の、くたびれた八掛だけ取り替えてほしいとの依頼があった。当たり前の作業は、辛抱のいる仕事となるが、さてどういう手順でどう綺麗に直そうかと思いを巡らすと、楽しい遊びとなる(笑)。
色とりどりの円いのは手毬ではなく鈴。それと大胆な肩輪車が柄を引き締めている。肩輪車は、川につかった御所車の車輪を巧みに紋様化したもの。牛車の車輪の部分は木製で、乾燥するとひび割れのおそれがあったため、使用しない日が続くときは、車輪を外して川に浸しておく習慣があった。水面には車輪が半分しか見えないため、この名がついたそうだ。白い波頭まで染抜かれている。
いにしへの鈴振りてみる星月夜 品川鈴子
