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スレッドNo.60

風立ちぬいざ生きめやも零余子飯

「風立ちぬいざ生きめやも」は堀辰雄『風立ちぬ』の巻頭に置かれたポール・ヴァレリーの「海辺の墓」からの一節だったと記憶するが、正しくは「生きざらめやも」で、堀辰雄はいざ共に生きてゆこうと本人は「生きめやも」を使ったらしいが、「銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも 山上憶良」という必ず教科書に載っていて誰でも知ってる和歌のように「やも」は反語で銀も金も玉も子には如かないと云う意味で、堀辰雄は『万葉集』を読んだことがなかったのだろう、いざ生きてゆこうとサナトリウム小説を書いたのだが、「いや生きられはしない」と婚約者は死んじゃうという結論最初に読む前に書いてどうすんじゃいと全集を買って来たわたくしはブルジョワに憧れた田舎もんのガキの少女小説かと「燃える頬」とか芥川に憧れた「聖家族」とか気持悪くて売っぱらって仕舞った黒歴史がある。などと変な妄想が湧いたのはぴのこさんのガロの「学生街の喫茶店」を思い出したからで、下北沢に下宿していた頃、ガロもまだ売れていなくて近くに住んでいて駅が同じだったからピンクのGパン穿いた気味悪いやつらがいるなあと思っていたら「学生街の喫茶店」が爆発的なヒットになり、わたくしもなかなか良い歌だなあと口ずさんでいたからTVを見るとあいつらだったので唖然としたことを思い出して。わたくしも秋立ちぬで何かぱくってやろうと(別にぴのこさんが「学生街の喫茶店」にインスパイヤーされたと言っているわけではなく、わたくしのいつもの関係妄想症である)『風立ちぬ』を妄想したわけである。

  風立ちぬいざ生きめやも豆ごはん

がブルジョア趣味をコケにしていて味があると思ったが、夏の季語だったので(まだ夏じゃん暑いじゃん)秋の零余子飯に替えた。豆御飯も零余子飯も素朴な味で好きである。写真は淡路島の豆御飯。採ってきた松露や浜防風も美味しかった。淡路島はオリーブさんの故郷で彼女の素晴らしい句集『海岳(かいがく)』はわたくしも海育ちなので座右に置いて愛でている。

おお、肝心なことを忘れていた。お吟さんの「生御霊」連作、素晴らしい。猫髭特選☆☆☆星、三つで~す。
御霊になるまでライフワークにして下さい(おいおい)。

引用して返信編集・削除(編集済: 2022年08月08日 12:07)

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