振返って・・・こんな投稿もしたのだなあ
✱久しぶりに見た「代官所破り」✱ #2018.7.9
「天保遊侠伝 代官所破り」リアルタイムで、よそみせず画面に向かって見ていました。この作品久しぶりに見たような気がします。
笹川の繁蔵と平手造酒と飯岡一家とのストーリーは有名ですから、どこに重点をおいて脚本を如何に面白くもっていくかということになるのでしょう。
橋蔵さまの繁蔵は年齢的にはあっていますが、東映の任侠オールスターものでの繁蔵像が強くあるため、見る人にとっては少し物足りないところがあったのではと思います。
百姓を守るために代官を許してはおけないという繁蔵と子分達、平手を見捨ててはおけない繁蔵。
途中までは、橋蔵さまの憂いある表情をこれでもかと見せておいて繁蔵としての辛さを見せ、ほとぼりが冷めたころ旅から帰って来た時は、一回り大きくなった任侠笹川の繁蔵を見せている。
全般的には明るさが何処にもない作品で、場面の変化というものもないので見ていて面白味はありません。
立回りも、集団的に描いているため、繁蔵親分も子分達も同じようなもので、橋蔵さまの殺陣の素晴らしさはないため、ピリッとしたところはありません。
このように書いていくと、橋蔵さまのいいところはどこにあるの・・と言いたくなりますね。
先代親分の墓前で代官所襲撃を決心するところ。自分ひとりの命が百姓や子分達を救えるのならと言い切って見せるところ。平手の死をお竜に伝え遺骨を江戸までと頼み、「これで思い残すことはない」とお竜に見せる表情。と箇所箇所にありますよ。
でも、私が橋蔵さまの繁蔵の好きな箇所は
襲名披露の席で、政吉を紹介し、政吉が挨拶をしている時に、優しく見守っている表情と紋付きの前を少しはだけた着方をしているのがよいですね。 (画像上段)
政吉が飯岡の名代で持って来た祝い金の披露で、政吉が繁蔵の思いやりに「兄貴」と小さく言った時の優しくみる表情、いい顔です。 (画像下段右)
そして、江戸へ足を速めて行くラストです。 (画像下段左)
映画館で見ていたら、スクリーンから橋蔵さまが消えても、直ぐには立ち上がれなかったと思います。あの最後があるからこの作品は良い。
👆(画像の上をクリックすると画面の違うところで見ることが出来ます)