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スレッドNo.157

振返って・・・こんな投稿もしたのだなあ

✱何も残らないの・・「旗本やくざ」✱ #2019.4.7

東京の桜の花も満開宣言から寒暖の激しさの中でやっといたるところで散り始めています。川面の花筏が見られるところはいいですね。
明日は花まつり。仏教徒の多い日本人の間でも意外とお寺へ出かけ春の花に囲まれたお釈迦様に甘茶をかける人が少なくなりました。
そういう私も仏教とキリスト教の両方を持っていますので、そこは適当にどちらも大切と思っています。
「旗本やくざ」ちょっと辛口の感想?になってしまいますがお許しください。
このような作品がもう何年か前だったら・・作品内容は別として。
橋蔵さまの若さも相まって楽しいものが出来たのではないかと思いますが、そうは問屋が卸しませんかね・・時代の流れというものがありますから。
テレビ時代が来ていたし、東映時代劇の役者さんだけではこのようなコミカルな作品は無理。
この頃になりますと、映画の時代劇を見る観客はぐっと減りましたし、東映はやくざ路線の現代劇が主流、時代劇役者も現代物にチェンジしていきました。橋蔵さまも1965年には先ずは「バラケツ勝負」で様子を見ましたが、これでは現代やくざ路線の方向のものはダメということで、その時代にあった時代劇作品をせめて少しでも撮っていくという状態でしたね。
「旗本やくざ」この時の東映映画作品としては、奇抜ともいえる内容の作品でしょう。中島貞夫さんと倉本聰さんの共同脚色もの時代劇を他社で2本撮っていますが、これもハチャメチャとはいいませんが、そのような雰囲気を持った作品?のような。
「旗本やくざ」ではお二人共同の脚本でコミカルを基本に作り、その中に弱者と強者の関係を描くというもの。最初の場面を見ていると、これは喜劇?と疑ってしまいます。音楽は山本直純さんで、ジャズと和音楽の取り合わせが作品の進行を楽しくしていきます。最初の芝居の背景が廓、そして丁の目の三次達が遊ぶ場が廓、舞台のセリフ回しと同じ感覚で前半は映像が進んで行きます。廓で踊るは当時流行っていたゴーゴーなども取り入れられています。
橋蔵さまの舞台セリフとひょっとこ踊りを見られますからファンには少し満足はいくでしょうが・・・ひょっとこ踊り、橋蔵さまが踊れるということを知らない人たちには、違う人が踊っていると思うでしょうね・・・ずっとお面をつけていますからね。反対に考えると、この場面注目するのは、橋蔵さまに注目するのではなく、酒井丹波守がおかしいと感ずる過程の演出で持ってきているのだと思います。当時の時代劇は主演者だけが引き立つ映画ではなくなっていますから、そこが何というか納得して見ていくのには抵抗を感じる方もいるのではないでしょうか。
そう言う面で、この作品も、たらしの頓兵衛の青島幸夫さん、お囃子の長助の近藤洋介さん、雷の四郎五郎の遠藤辰雄さんの良さが引き立っています。いや、橋蔵さんより目立っているかもしれません。
ある意味で主役は橋蔵さんでなくても良かった作品では・・と思ったりもします。
やはり、橋蔵さまはやはり化粧っけがない顔は何か一つ重みがないです。そして「バラケツ」の時もそうですが、やくざになるとセリフを言う時の口の開き方にいつ見ても違和感を感じてしまいます。そこまで崩さなくても・・・とね。
私は今までに何回か見ているのですが、見終ると「ふーん」といった感じで楽しかったいえる程でもなく、何も残っていないんです。やはり綺麗さ、橋蔵さんでなくちゃ出来ない三枚目?のものでないからかもしれません。

この作品を演っている時には、映画を離れようと決心していたでしょうから、橋蔵さまは、この作品にある思いを込めて頑張った作品だったのだとは思います。でも評価は?有終の美は飾れませんでした。
橋蔵さまと東映がこの時点でテレビに重きを置いたのは結果的には良かったのでしょう。

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