振返って・・・こんな投稿もしたのだなあ
✱若さまの恋心は・・・✱ #2019.4.21
若さまの恋心は・・
「黒い椿」では、母親が島に江戸から来たお侍を好きになり、その間に産まれたお君が、母と同じように、江戸から来た若さまを好きになってしまいます。
椿並木で若さまにすり寄るお園を見て誤解しやきもちをやきますから、お君は本当に若さまに惚れてしまったのですね。若さまにもお君の境遇に関心を抱いたこともありますが、少しは気があったと思うのです。
出なければ、ラストシーン、若さまの胸に飛び込んで泣くお君を受け入れる若さま・・・あそこからは若さまの心も少しは揺れていたと考えたいですね。妹のような感情としても。
「お化粧蜘蛛」では、初めて若さま自身が相手の人を好きになったという感情を見せました。易者に身を落とした元与力の家へ行った時、娘の美音にあったその時に、若さまは美音に恋してしまいました。相合傘での美音の手に若さまの手が添えられ、雨宿りの中、美音も若さまに魅かれています。借金のかたに遊女になったと聞き、若さまが美音を引き取ろうと行きますが、夜桜の辰に「俺の女だ」と強く言われてしまい、好きだから俺のものにしたといわれ、若さまは引きさがります。美音は、好きな人にはしたない姿を見られて何も言えなかったのですが、若さまに何かいおうとする美音の心を、知ってか知らずか。辰の様子からすんなりと手をひきます。
そしてラスト、夜桜の辰は、大目付づきの結城新之丞であることがわかり、若さまは美音の幸せを願いつつ。美音の心はまだ若さまにありましたが、それを知ってか・・・若さまも心の整理にお糸と遠出。
若さま最終回、淡い恋心を抱いた若さまを私たちに見せてお別れになりました。若さまに、真剣に惚れこむ恋をして欲しかった・・・この終わり方は、ちょっと悲しさが尾を引きます。