まぼろし天狗② #2016.2.23
周馬が目障りと「闇の御前」は葬るように指示。
按摩を装った刺客が橋の上ですれ違った喬之助を襲う。
🐧この作品の第一の見せ場になっていると思います。この場面は何度も見たい箇所です。
この場面については、あとに書く橋蔵さまの撮影日記に出てきます。画像はそちらに載せました。
喬之助は周馬になりすまし、矢場のお艶に会いに行く。お役御免になった今「闇の御前」の仲間になると言い、「闇の御前」の屋敷に案内してもらうように。お艶は本物の周馬と思っている。
お艶 「八丁堀の旦那だったら、いくらでも役得があるのに」
喬之助「と、今から思ってみてももう遅い。ところでお艶、相談があるんだ」
お艶 「えっ」
喬之助「わざわざ危ない思いをして、お前を訪ねて来た意味がわかるか」 (①の画像)
お艶 「旦那・・・じゃ、あたしたちの仲間に」
喬之助「こうなったら、地獄でも何処でも落ちてやるさ」
お艶 「旦那、ほんとっ」
喬之助「嘘を言っても始まるまい」
お艶がそうと決まれば闇の御前の許しをもらわなければと
喬之助「闇の御前?」
🐧この着流し、橋蔵さまだから似合います。
お艶の悲鳴が聞こえたので、屋敷の扉を開けると そこに「闇の御前」が待っていた。
もっと近くへ来るようにと言われ、用心をしてすり寄って行った時、すり寄るときのかまえといい、肩の動きも左肩を打たれているのに左右同じだと、周馬出ないことを見破られ、地下牢に落とされてしまう。
地下牢に落とされたお艶がいた。
周馬がずっと好きだったお艶は、こころの中を告白し、ちょっとでいいから抱いてほしいとすり寄った。(➁の画像)そして肩に触れた時、肩に傷のないことがわかる。(③の画像)
🐧ラブシーン?といえるのはこの場面だけになります。
「旦那は・・・守屋の旦那じゃない」
🐧またまた、この着流し、橋蔵さまでなければ着られません、いいでしょう。
いっぽう周馬は喬之助の妹志乃から二人は兄弟ということを、また「闇の御前」の本拠地に乗り込んだことを聞かされ駆け付ける。
1961年ごろから、橋蔵さまの殺陣、立回りは、流麗なところに力強さが加わってきたので、素晴らしいです。見ていてスカッとします。
田沼一味が麻薬を籠で運ぶ所を清吉達が押え、喬之助と周馬は「闇の御前」と呼ばれる首領を暴き、晴れて兄弟揃ってこれからの門出・・・というところで終わりになります。
中川信夫監督は時代劇の怪談ものでは独特の映像で見せるテクニックがあった人のようです。この「まぼろし天狗」でも抑え気味ですが、無気味さ、荒れた屋敷のセットなどに生かされています。
橋蔵さまとの作品はこの一作品でした。時代劇が衰退していなければ、もっとおもしろい作品が見られたかも・・・。
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