忠治一家の賭場あらしの目的は・・・
清水の次郎長一家を中心とした前回の「仁侠清水港」「仁侠東海道」から、今週配信中の「仁侠中仙道」は国定忠治一家を中心で描いていますので、また違った面白味の発見ができたと思います。
🐧悪役側にまわる俳優さん達の演技における憎々しさといい凄みが中途半端ではないところが、顔ぶれが揃った東映時代劇の凄みが伝わってきます。
錦之助さんはやはり観客を掴みうならせる演技の妙があります。森の石松、桶屋の鬼吉、小川の勝五郎と二枚目半役も板につき、個性の強い役柄をすんなりオールスター映画のスクリーンでこれだけ見せつけられるのは、やはり力量があったということです。これは橋蔵ファンとしても納得すべきところです。
千恵蔵さんと右太衛門さんは、いつもの通りオールスター映画には欠かせない最高潮の見せ場を作ってくれます。言葉はいらないのです、二人の睨みだけで空気が違って来るのです。大友さんは正義感が強い役がピッタリな俳優さんですから、今回の初五郎もその通りです。
橋蔵さんは、やはり二枚目のところと、少し悪っぽさがあるところの両面が見られると、橋蔵さんの良さが倍増するような気がします。賭場あらしの鼻掛け姿は、流石さまになります。かっこいい!
何はともあれ東映スターが大集合ですから、立廻りになると見ている側も大変です。スコープ作品ですからスクリーンいっぱいにあちこちカメラが動きますから、殺陣の具合から俳優さんを見極めるのも大勢出てくる場面を楽しくみる方法ですね。
この作品は、前半を錦之助さんが、後半を橋蔵さんが受け持つという存在感ある二人に、スクリーンを見つめるファンは十分酔いしれたのではないでしょうか。
📘ある嫌疑をうけ清水へは帰らず信州へ向かった次郎長と、米を信州で買いつけ上州へ送るための資金を作るため賭場あらしをしていた忠治一家。策略で次郎長と忠治がさしの勝負を千人河原でする羽目に。だが、その誤解も解け、舞台は上州へと移っていきます。
最初の20分は、信州へ向かう途中に草鞋を脱いだところの小川の勝五郎は大のバクチ好きで、次郎長一家をもてなす資金を作るため次郎長達が着ていた着物を持ち出してしまうという、愉快な場面からの展開になります。
次郎長一家は高萩へ向かう途中、上州から売られていく娘達とすれ違います。
ここから国定忠治一家が上州に米を送るために起る出来事が描かれていきます。
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このあとの場面から、私の好きな武井の浅二郎の場面を絞ると、次のところになります。
台詞とともに画像もお楽しみいただきたいので、下記のURLをクリックしてご覧ください。
💻 https://sugi-nami.blog.jp/archives/16404588.html
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信州に入った次郎長は、小幡の初五郎のところに草鞋を脱ぎます。それを知った伊三郎はちょうどいい機会と、忠治の名をかたって初五郎の賭場を襲い初五郎を斬り、次郎長と忠治を争わせるよう仕組み、千人河原で二人きりの勝負をしますが、身動きせずお互いの心を読み取るのです。こんなところですが、皆様はいかがでしたでしょうか。
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