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スレッドNo.493

オールスター時代劇からも時代の動きを

最終の「霧の中の渡り鳥」、
やはり、やくざ渡世物は最後はどうしてもそこから姿を消す安住の地がないのが悲しいです。この映画を映画館で見た時は、折角母とあえたのにここらで草鞋を捨て幸せになって欲しいと思いました。シリーズがこれで終りとなると余計にそういう気持ちが湧くものです。その気持ちは、現在も見るたびに思うことです。
橋蔵さまの股旅やくざは、他の俳優さんと違ってジーンとくる哀愁が漂うため余計に後ろ髪を引かれます。
そう言えば「霧の中の渡り鳥」以後、定番ともいえる泣かせるやくざものの作品が橋蔵さまからも消えました。時代の流れは時代劇にも相当な影響をもたらしていたわけで、橋蔵さまのやくざにも少しニヒルな面が出てきていました。橋蔵さま自身年齢と共に成長をしているわけですからいつまでもスラッとした二枚目の感じの役は無理です。

それは「勢揃い東海道」を見ても思います。仁吉は義理と人情に厚く腕っぷしが強い侠客といわれていますから、なよなよした男では困ります。そこへ女房に三下り半を突き付けるのですから、男らしさが出なければ絵になりません。
その点橋蔵さまもお化粧の仕方で侠客の雰囲気が出ていました。橋蔵さまの男らしさを引き立てたのはやはり無二の親友美空ひばりさんの可愛らしい女房の演技があってこそだと思います。
皆様が思っているように冒頭旅籠での場面は、トミイ・マミイコンビで仲睦まじい夫婦をファンにサービスしてくれて大変うれしいところですが、長吉が現れ今までの空気が一転して物語は荒神山の縄張り争いにどんどん流れていくのです。
金糸雀様が言ってらっしゃるように、冒頭部分は、仁吉が恋女房を離縁する心の葛藤を知るためのところになるのでしょう。
大前田栄五郎の息子栄二郎を錦之助さんがやってちょこっとだけの出演で物足りなかったです。
また松方弘樹さんや北大路欣也さんという若手が目立つ役につき、時代劇にも時代の動きを感じます。

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