差動2段HPA 利得減少について
入手可能部品で作るヘッドホンアンプの本に掲載されている差動2段ヘッドホンアンプについて、高感度なイヤホンで使用したいので利得を下げたいです。現状の利得について画像に書いた計算式で2.55倍の利得が得られることは理解できましたが、利得を下げる場合に56kと6.8kのどちらを減らせばよいかがわかりません。可能であれば根拠を含めてご教示いただけると幸いです。
tatuno様
NO.824のMDR-7506を16Ωにすることを試してとしていましたが、取り消します。
VT様がNO.825でゲインを1/2にする方法を楽しみにしていますと、言っておられますが、それを優先して行って下さい。
その結果をみてその後のことを考えるのがいいと思います。
tatuno様、こんばんは。
入力をショートするとボリュームのホット側がアースに落ちます。なので、絞りきった時と開けきった時はスライダーが(ほぼ)アースに落ちることになり、入力に起因するノイズは最小になります。そして、Aカーブのボリュームの場合、14時半位の開き度でスライダーからホット側とコールド側の抵抗値が等しくなるので、合成抵抗は最大になるので、アンプ本体の入力関係にかかわるノイズはこの辺りが最大になるということになります。
ボリュームを除去して入力をショートするとボリュームを絞り切ったのとほぼ同等になるので、ノイズレベルがボリュームを絞り切った時と同等になるのはこれもリーズナブルです。
出力側にアッテネーターを入れた結果を楽しみにしております。
tatuno様、おはようございます。
ちょっと、確認なんですが、ボリュームは、ぺるけ師匠のヘッドホンアンプにあるのですか?それとも、ヘッドホンアンプにつないでいる機器にあるのですか?
普通に経験すれば、S/N比ー60dB以下ではノイズは聞こえません。S/N比ー84dBというと真空管のプリアンプレベルで、聞こえるはずがないです。とても、不思議です。
仕事の都合で、検証するのが遅れまして返信が遅くなりました。申し訳ありません。
VT様
入力ショートでアンプの動作を確認しましたが、やはりホワイトノイズは聴こえます。そしてボリュームを80%まで開くところではボリューム開度とともにホワイトノイズが増加しますが、ボリューム全開でホワイトノイズがボリューム最小の状態と同じ程度に減少します。ボリュームを撤去した状態では、ボリューム最小時と同等のホワイトノイズが聴こえました。
こちらのHPAのほかにFET差動式HPA Simple Ver.も製作しておりますが、そちらでも同様にMDR-7506では静粛で、EX800STではホワイトノイズが聞こえます。そのため能率とインピーダンスが原因ではないかと疑っていますが、私の実装に問題がある可能性も否定できません。まずはアッテネータを検証したいと思います。
たや様
使用している部品について、抵抗:金皮、コンデンサ:ルビコン、積セラ:ぺるけさん指定のNPOタイプ、ACアダプタ・電源回路:ぺるけさん推奨のもの、ケース:金属製で全面ともアースと導通あることを確認しています。アッテネータのご提案ありがとうございます、検証してみたいと思います。
うんざりはちべえ様
こちらのアンプのぺるけさんの作例では残留雑音8uVとありますので、0.126VでS/N比は約84dBになりますから計算上はノイズは気にならないことになりますが、私のアンプでは聴こえるようです。
ken様
NFBでのご提案ありがとうございます。ちなみになぜ3.9kΩを変更されるかを教えていただけますと幸いです。
LEDに関しましては私のホワイトノイズが発生するアンプはすべてバイアスにLEDを使用していますので、その点検討させていただきます。
VT様、こんばんは。
そうですね、入力ショートはいい方法ですね。
イヤフォンとヘッドフォンの違いって、効率はほぼ同じで、16Ωと64Ωの違いで、電圧レベルで6dBですから、カセットデッキでドルビーオン(-60dBくらい)でヒスが消え、オフ(-50dBくらい)で聴こえるというレベルなのかと思いました。しかし、72dBとなると、「ちょっと違うのかな?」と思いました。
http://www.op316.com/tubes/mw/mw-15v-p4.htm
では、ノイズレベル19uVと書いてあります。となると、-72dBよりS/N比は”大きく“なるので、ノイズが聴こえることはことはないなあ、と思ってしまいました。
うんざりはちべえ様
tatuno様の6月19日 23:39の投稿に「MDR-EX800STでボリュームを最小にしてもホワイトノイズが聞こえるのを解消したいです。」という記述があるため、このホワイトノイズはアンプそのものに何らかの問題があるために生じている可能性が高いかと推測しております。
そこで、外来または音源との接続に由来するかを確認するために入力をショートしてみることをお勧めしました。
もう一つ気になる点として「MDR-7506だと気にならないのですが。」という記述があるので、出力を分圧すると気にならないレベルになるのかというのを確認していただきたいと思っています。
ならないなら負荷がMDR-EX800STかMDR-7506かによってノイズ発生が変わるアンプになっているという可能性が出てくるので。
なるほど。感度がほぼ同じでも、16Ωと64Ωでは、電圧ゲインが6dB、パワーゲインで12dBも違うんですね。でも、S/N比が90dBもあれば、60dB以下ですから、普通は問題にならないはずです。ぺるけ師匠のHPアンプもノイズレベル90dB以下でしょうから、1Vで0dBですから、-90dBは60+30なので1/1000×1/30で1mVの1/30なので、30uVrmsとなるはずです。0.126Vの30uVというと、-72dBとなり、問題にならないはずです。
となると、ソースのS/N比が低い可能性が考えられます。
おかしいかな?
追記:
http://www.op316.com/tubes/hpa/version4.htm
によれば、歪率が、左側では、左上がりの直線になっているので、これからノイズレベルとすると、出力0.1Vで歪が、0.01%ですから、ノイズは1uV(ー120dB)と読めます。だからS/N比はー90dBより”大きな”ー100dBを超えているはずです。
うんざりはちべえ様
このヘッドフォンアンプはhttp://www.op316.com/cqhpa2.htmに記載がある「続理解しながら作るヘッドホン・アンプ」に収載されているものであるために、HPのほうには該当する記事が無いものと思われます。
tatuno様
MDR-EX800STは16Ω、MDR-7506は63Ωから同じ1mW入力する場合の「電圧」を考えるとMDR-EX800STが0.126V、MDR-7506は0.251Vと算出されますので、これが聞こえるノイズレベルの違いの原因の一つになっている可能性はあるかとおもいます。
ということで、たや様が提案している抵抗分圧式のアッテネーターをアダプターとして作成して間に入れてみて、一度効果を確認してみるのがよいかと思います。
NFBの方を変えるなら、3.9KΩを22KΩに変更すると増幅率がほぼ1/2になると思われます。
このアンプはかなり強めに位相補償がかかっているので、負帰還を増やしても危険は少ないでしょう。私なら3.9kを大きくします。
ノイズの件ですが、私の経験ではLEDでひどい目にあったことがあります。LEDの透明樹脂は耐湿性が悪いので、劣化していたという顚末でした。本来、こういう箇所に使うデバイスではありません。
tatuno様
配線や部品に問題が無いと判断された場合の対応案です。
使用されいるイヤホンはヘッドホンの約1.6倍(スピーカのデシベルと同じとした場合)の感度ですが、耳に装着した場合にはヘッドホンより大きな差があるのだと思います。
アンプの動作に影響なく、ゲインを落とすのは、アンプとイヤホンの間にアッテネータを入れるのがいいと思います。
16Ωのイヤホンのゲインを1/2にする簡易なもので試してみてはいかがでしょうか。
tatuno様
私がみつけたのは、
http://www.op316.com/tubes/hpa/version4.htm
http://www.op316.com/tubes/mw/mw-15v-p4.htm
ですが、回路の定数が違うようですが、変更されたのでしょうか?
また、MDR-EX800STとMDR-7506は、108dB/mwと106dB/mwでほぼ違いがありません。
tatuno様
発振しやすさについては、バイポーラトランジスタとFETのどちらが多いかはわかりません。製作記事以上にNFBを多くすると、トラブルに遭いやすいので避けたほうが無難です。
ホワイトノイズが気になる件ですが原因として考えられるのは、
1.基板のはんだ付けがうまくいっていない。(虫眼鏡等でよく見ることや、引っ張ってみたりなど)
2.使っている抵抗器によるもの。カーボン抵抗を使っているのであれば、金属皮膜抵抗に交換する。(2SA1015-GRの関連部)
3.コンデンサによるもの。
電解コンデンサは、日本メーカー(ニチコン、東信、エルナー、ルビコンなど)の新しい物ですか。
47pFや100pFのセラミックコンデンサは、ぺるけさんが「部品入手のお助けページ」で紹介されているものかその相当品ですか。
4.ACアダプタが発生するノイズによるもの。対策としては、製作を参照された本のP98からの電源回路にしてみる。
5.アンプは、金属ケース(MBシリーズなど)に収納し、アースは本のP101の構成にしたがったものですか。
以上のようなことをチェックしてみてください。
tatuno様
「ボリュームを最小にしてもホワイトノイズが聞こえる」ということですが、入力をショートしてもホワイトノイズが聞こえるのでしょうか。
そうであれば入力側にアッテネータを追加してもダメでしょう。
出力側で分圧すればそれに合わせてノイズを減らすことができるかと思いますが、アンプそのものに何か問題があるのでホワイトノイズが聞こえるという可能性もあるかと思います。
たや様
ご返信ありがとうございます。ぺるけさんのFET差動HPA Ver.4では、利得を下げる場合にNFBの抵抗を減らすことで調整していましたので、同様の方法で調節できないかと考えていましたが、バイポーラトランジスタを使用したこちらのアンプでは発振しやすいのでNFBで調節するのは避けたほうが良いという理解でよいでしょうか。
ボリュームに関してはアルプスの50kΩ(ぺるけさんが良く使用していたもの)を使用しています。
MDR-EX800STでボリュームを最小にしてもホワイトノイズが聞こえるのを解消したいです。MDR-7506だと気にならないのですが。
tatuno様
先の文書の追記
発振したらどうなるかですが、
1.0点調整ができない
2.パワートランジスタが焼ける
3.使っているうちにイヤホンが断線
などですが、非常に高い周波数の発振なので、オシロなどで観測しても発見するのが難しいです。
回路はいまのままで、固定抵抗による方法以外にボリュームをを入れる(P101からの製作のヒント)を参考にしてください。
追記:ヘッドホン側の56kΩと入力側の56kΩの2つの抵抗は、その両方を比較して、ヘッドホン側が常に0Vになるように差動回路が働いているので、変更しないでね。もし変えると回路の設計を見直すことが必要です。
tatuno様
利得を減らす場合NFB回路の定数を変えることで利得を下げようとすると、高域で位相が変化し、発振する可能性があります。この本のP76の図5-8に位相がシフトする様子がのっていますが、NFBをふやすと、位相が180度反転に近づき、発振する恐れがあります。その場合、発振防止回路の見直しが必要になります。(このサイトの私のアンプ設計マニュアル 負帰還その2 (薬効と副作用)が参考になると思います。)具体的な対応としては、47pFや100pFのコンデンサの定数を変更したり、初段の2SA1015-GRをYに変更してゲインをへらします。そのためには、低周波発振器やオシロスコープ(アナログディスカバリなどの万能測定器でも可)が必要です。
そんなことをせず簡単にゲインをへらすには、入力にゲインを減らす回路を追加するのが簡単です。添付図でヘッドホンアンプの入力抵抗を考慮すると、0.27倍になります。