定在波対策
はじめまして。
定在波対策について教えて頂きたく、投稿させて頂きました。
大阪の逸品館さまからLVパネルを推薦頂き、御社のHPを拝見させて頂きました。
逸品館では、スピーカーを部屋の壁に対して5度以上の角度をつけて配置することによる定在波対策を紹介されています。我家では、6畳間の縦使いでこの配置を実践して自分では満足できる音になっています。
しかし、5度の傾きのあるスピーカー配置では、その中央にある42型薄型TVもリスニングポイントの3人掛けソファーも当然同じく傾くわけで、居間と兼用の我家のリスニングルームでは、家族からNGを出されています。そこで、左右対称のスピーカー配置でのルームチューニングとしてLVパネルの導入を考えている次第です。
御社のHPのすべてを理解できたわけでは到底ありませんが、LVパネルを使用したルームチューニングの「サーロジック推奨配置」のパネル使用枚数では、サイドパネルを左右各3度の傾きで配置することで定在波対策をとっているように理解いたしました。
ここで2つの質問があります。
1つ目は、スピーカーの背後のコーナーに設置するSPパネルは、壁に沿わせてほとんど直角に設置する方法とスピーカーに沿わせて少し「ハの字」に広げて設置する方法が紹介されていますが、この時スピーカーやLVパネルは壁と平行設置で良いのでしょうか?また、スピーカーとLVパネルとの距離は最低どれ位離さなければいけないのでしょうか? 6畳の縦使い、スピーカーはPMC/GB1(小型のトールボーイ型)、中央に42型TVではLVパネルを置く余裕はそれほど多くは取れないので心配です。
2つ目は、HPに紹介されている写真を拝見する限りサイドパネルが部屋の側壁に対して占める面積は大変小さな割合であるように思いますが、この枚数(LV600〜900を片側に1枚から2枚程度)で定在波対策としての効果は出るのでしょうか?
この辺りが理解できれば、LV1500sp×2セットとLV600×2枚を購入して、部屋のレイアウトを左右対称にするところから始めたいと思います。
もし、この質問をお読みいただいて、私がリスニングルームに良好な音場を造るためのLVパネルの多くの効能の内の1つの要素である、定在波対策としての効果について考え違いをしているようでしたら、申し訳有りませんが、その点についても教えて頂きたくお願いします。
お忙しい中、真に恐縮ですがアドバイスよろしくお願いいたします。
ご返事遅くなり申し訳ございません。4月になれば多少余裕が出来ると思うのですが・・
> この時スピーカーやLVパネルは壁と平行設置で良いのでしょうか?
■平行の方がサウンドステージの奥行きや広がりが深くなる確率が高いので、聴感特性を取れば直角。ハの字の方が美しく見えるので、視覚をとればハの字です。パネルの有無の差と比べれば、どちらでもOKです。
また表面が凸凹しているので壁中をパネルにしてしまうような使い方を除いてフラッターエコーを心配する必要もありません。
> スピーカーとLVパネルとの距離は最低どれ位離さなければいけないのでしょうか?
■パネルの表面が中高音域の水平反射で、この反射音がボーカルや楽器の佇まいを再現します。従って隙間無しではサウンドステージが成り立ちません。20cm程度以上離してください。
パネルの内部の構造と背面のラーチ合板によるミッドバスの吸音特性は隙間ゼロでも成り立ちます。
> LV600〜900を片側に1枚から2枚程度)で定在波対策としての効果は出るのでしょうか?
■定在波について語られている殆どの情報が間違いで、定在波の理論値と実測データは一部一致、大半不一致です。
http://seppotl.web.fc2.com/zht02/teizai.html
http://seppotl.web.fc2.com/te0.html
理由は直接音と反射音の位相干渉のシミュレーションから得られるデータを定在波の影響の結果であると結論付けてしまっているからであり、且つ位相干渉のシミュレーションデータと実測データが一致することも模型実験で証明されています。
言い換えると、定在波が伝送特性に重大な影響を与えるのであれば、直接音と初期反射音による位相干渉のコンピュータシミュレーションから得られた伝送特性と、位相干渉と定在波の両方が混在する実測値の伝送特性が一致する筈はありません。
しかし一致しているのですから、定在波には伝送特性を左右する力は殆ど無い。と言うことが証明されたことになります。
3月後半からデモルームの建設を始めますが、設計の過程で位相干渉のシミュレーション(定在波も含む)にも十分な時間を割きました。シミュレーションの結果と小さい方(10畳)のデモルームでの実測データの比較をHPでご紹介する予定です。しばらくお待ちください。
ところで、類似の現象の中で定在波より遙かに大きな影響力を持っているものがフラッターエコーです。
フラッターエコーは平行壁をなくせば解消します。それにはLVパネルなどが有効ですがコストがかかります。
コストゼロで実行するのであれば、フラッターポイントを探し出して、その位置に小さな吸音体(Tシャツやタオルを画鋲で留める)を付ければ完了です。
フラッター対策で問題点の50%近くが解決されるはずです。
前置きが長くなってしまいましたが、サイドパネルが狙う効果は定在波対策ではありません。No.571の「サイドパネルに付いて」をご参照ください。
> この辺りが理解できれば、LV1500sp×2セットとLV600×2枚を購入して、部屋のレイアウトを左右対称にするところから始めたいと思います。
■フロントにspパネルとctパネルを置くことで正面からの聴感音圧が3dB程度アップし、ボーカルや楽器の存在感に力強さが加わって、部屋が原因の不具合の影響が相対的に小さくなります。
部屋を斜め使いにして解消できる程度の不具合であれば、フロントのパネルだけで改善出来てしまうし、遙かに大きな効果を期待して頂いてかまいません。
4月後半から無償ルームチューニングを正式に再開します。弊社製品のユーザー様向けのサービスですが、実施エリアが一致すれば新規のお客様のご希望にもお応えします。ご利用ください。
またフリーダイヤル(0120-400-173)もございます。定在波がらみの説明は言葉だけの紙面では不可能なので、電話もご利用ください。問題点は直ぐに解消できると思います。
そろそろ一眠りしないと明日の仕事に差し支えるので(何と5:30ですね)、書き殴りで申し訳ございません。後日読み返して修正します。
murata さま
お忙しい中、ご対応頂き真にありがとうございます。
LV1500sp×2セットとLV600×2枚を購入して部屋のレイアウトを整えることに致します。
その上で、疑問が出来ましたら、また、質問させて頂く事に致します。
今後とも、よろしくお願いいたします。