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スレッドNo.288

歴史を題材にした物語に対するスタンス

Jackieです。続きとなります。

あまがえる様、資料の情報ありがとうございます!以前、私が読んだのはそのアニメ雑誌の文章に言及したものではないかと思います。

そしてさらなる情報をありがとうございます。ここでの発言内容は作品のコアな部分に関わると思いますが、個人的には、出﨑監督の発言内容に関しては頷くことばかりです。
「歴史物語」としての作品でフィクションのキャラクターを導入する場合、そのキャラクターが「歴史を変えた」という描写は避けて、そのキャラクターに関する出来事はなるべく歴史の裏側(記述されていない部分)に留めておくべきだと私も考えています。そうでないと歴史を題材にする意義が薄くなってしまいます。(「歴史改変SF」とかのジャンルだとあえてそうする意味があるかもしれませんが。)

「オスカルがいたから革命が起こったわけではないし、また革命が成功したわけではない」「(歴史と個人の問題という)視点に立ってみないとオスカルがフランス革命を変えたようで、傲慢な人間になっちゃう。」
このような監督の考えは、アニばらの中によく表れていたと思います。例えば、バスティーユ牢獄の襲撃については、民衆の自発的な行動とナレーション中で言及されており、牢獄の陥落をオスカルは目撃しておらず、戦闘での勝利は民衆の勝利として描かれています。

このあたりは原作漫画と全く異なるように見えるのですが・・実のところ、私にとっては原作漫画の「歴史」と「オスカルというフィクションの人物」の関係は、いまひとつはっきりしないように思えます(というより、私がよく理解できていないのだと思いますが)。
漫画ではオスカルが革命の中心となり、革命を率いる自由の女神であるかのように見えます。でも、それはそう見える(そういう風に演出されている)だけで、歴史上の流れとして革命家達や民衆の動きがあり、その時々の出来事にオスカルが居合わせた・・という捉え方もできるのでしょうか?偶然、彼女が息を引き取る瞬間と民衆がバスティーユを陥落させたタイミングが重なったとか・・。
こういうことを言うと熱心な原作ファンは怒るんでしょうか?「(原作では)革命はオスカルによって起こされた、あるいは率いられた」というのが彼らの考えなのでしょうか?
しかし、もしそういう考えの通りだとすると、「フィクションのキャラクターの為に歴史が使われている」ということになってしまいます。そうすると、そのような作品は「フィクションを織り交ぜた歴史物語」というよりは「歴史の要素を取り入れた(作り物としての)ファンタジー」に近くなります。そうした作品で、いかに史料や史実に忠実な描写を取り入れたとしても、結局のところ「ファンタジー(作り物)」を引き立てる材料になってしまう気がします。

あとは少し話が変わるかもしれませんが、「アニメのオスカルはフランスに対する理想がない」というような言われ方をされたことがあったのでしたっけ・・。でも、私としては、貴族の立場で理想の国を作るのに邁進したかったら、他の自由主義貴族のように議会に参加するという形の方が合っているように思います(女性が議員になれるのか、という問題はありますが、何らかの形で議会に影響を及ぼすことはできるのでは?)。でもそういう政治劇にすると、絵面的に面白くないかもしれないですし、いずれにせよ「架空の人物」という制約はつきまといますね。。
一方、圧政に対して蜂起する主体はあくまで民衆であるべきだと個人的には思いますし、貴族やエリートが理想実現の為に民衆蜂起を主導するというのであれば、(アニメで描かれている)ロベスピエールのような人物とあまり変わらなくなってしまうのでは?
(このあたりを突っ込むと不穏な感じになりそうなので、ここまでにしておきます・・)
アニメでオスカルが革命に参加したのは、市民への武力弾圧を見過ごせなかったからのが大きな理由でしょう(それまでの言動からして、アニメでもオスカルは自由や平等の考えに対して共感はしていると思いますが)。自由と平等のフランスのために活動しているのは市民達なので、彼らを弾圧から守ることは「フランスの未来」のための行動で、一種の理想に基づいた判断だと思います。

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