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スレッドNo.1486

選句鑑賞

20 永き日や母リハビリのグーチョキパー (ヨシさん) 2
  私の古い句に、「じゃんけんの紙ばかり出す青りんご」があります。人間の体は神経がからだの
 末端に行きわたりそこを刺激すると血液の循環も良くなり動きも良くなります。幼い子は指など末
 端の器官がうまく使えず頭では理解出来ていても指が伴ないません。この句認知症でしょうか親子
 でのじゃんけんがリハビリの日課になっているようです。楽しみつつ親子で過ごすひととき、永き
 日が何かを暗示しているようにも見えます。構えず日常の中からの切り取り、グーチョキパーがユ
 ーモラス。深刻さを微塵も感じさせないさらりとした表現に拍手。迷わず特選に。

65 貝寄風や遊女の文の金釘流 (アイビーさん) 1
  アイビーさんの句でしたか。「金釘流は下手な文字をあざける言い方」と辞書にあります。一
 方、貝寄風は「二月二十日前後難波の浦辺に吹く風、竜宮の魚貝、海上に浮かび出て、天王寺 
 云々」とあります。仏花の添え物とも。「本来はこの地域に限らず二月十八日の暴風」の意らし
 い。問題はこの暴風と遊女の仮名釘流の結びつきです。私の理解を超えているので自解を望むとこ
 ろです。いずれにしてもほっとけない句です。私のみの選。

75 乳匂ふ子を膝に抱き半仙戯 (尾花さん) 3
  半仙擬をブランコと認識するのに少し時間がかかりました。それと知れば乳匂ふがストンと落ち
 抱っこしてるのは父親かはたまたなど詮索したくなりました。春一日の幸せいっぱいの親子を切り 
 取った佳句と思いました。

100 馬の仔や農鳥山の雲ほどけ (かをりさん) 3
  この句下五の雲ほどけにまず目が行きました。そして仔馬が季語、農鳥山はどこでしょうか。そ
 れを繋ぐ切字のや。仔馬とほどける雲の調和、見事な一句と思い戴きました。

101 啄木忌人を憎みて人恋し (ABCヒロさん) 4
  啄木も数奇な人生を歩んでいますね。作品は夢のある人を引き付けるものが多く啄木ファンを引
 き付けています。これらは厳しい自然や生活環境の中で育くまれたものでしょうか。それにしてこ
 の句、思い切った中七下五、作者の人生行路の豊かさが垣間見えます。

102 清貧に暮すよろこび花菫 (ヨシさん) 4
  清貧ね。最近あまり見かけないですねこの言葉。昭和の名残でしょうか。でも当世でも貧富の格
 差が広がりマンションを売って生活の立て直しを図る若者が増えているとか。違いはそのような環
 境の中で生きがいを見付けられるかどうかの違いですね。顕著に表れているのが明治の女は10人前
 後の子供を産んで育てています。貧乏暮らしを逆手にとって逞しい子供をね。今や一人っ子に甘ん
 たりせいぜい二人止まり。勿論環境が許さないという世相もありますがね。それどころか未婚や同
 性婚など少子化を早めています。この句でいろいろ考えさせられました。花菫がいいですね。

103 草臥れし憶良のごとく目刺焼く (アイビーさん) 1
  これもアイビーさん。山上憶良は万葉歌人で「貧窮問答歌で貧困をテーマに人の生き方を説い
 た」とあります。この句も私の知識では鑑賞の域を超えています。でも気になる句でどこか琴線に 
 触れます。自解をお待ちします。これも私のみの選。

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尾花さんへ
 言葉が見つからないのは当然ですよ。しいて言えば「母の香り」かな。父親には味わえない分野です。来世は女に生まれます、私。そして専業主婦。多くの子供に囲まれた母親を満喫したい。父親はツマラナイ・・・ですよね、アイビーさん。ところで尾花さんって女性ですよね。句からは読み取れませんでした。

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ナチーサンさん、75番の句ありがとうございました。
75 乳匂ふ子を膝に抱き半仙戯
これは、かつて子供、孫をブランコに乗せた時の思い出です。 乳児を抱っこすると柔らかい特有の匂いを感じます。馥郁たる花の香りとは違う、美味しいいちごの香りとも違う。言葉がみつからないのですが・・・。「半仙戯」とは漢字も響きもそぐわなくて「ぶらんこ」とか「ふらここ」とかにしたかったのですが、下五に置くにはこれしかないかなぁーと。

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アイビーさん、発想を飛ばすとはこういう事なのですね。参考になります。
できるかできないかはまた別の話ですが。( ;∀;)

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103番の句の自句自解をせよとのことですので割り込みます。万葉歌人の中でも一際異色の存在が山上憶良。一応貴族に連なる身分ですから当時としてはエリートの部類です。しかし私らの印象ではマイホーム主義のよきパパであり、下級官吏として宮仕えの悲哀を舐めた人物像が思い浮かびます。役所では嫌な上司に仕え、部下からは突き上げら、家に帰れば奥さんの尻に敷かれと哀れなサラリーマン憶良に目刺を焼かせたら面白いと思いました。私の想像の産物です。

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 大府市は長寿医療センターが取り組んでいることもあり市も力を入れています。私達コミュニティでも文化福祉部会が中心になって取り組んでいます。花は黄色です。何かいわれがあるようですが私には解りません。私もいくつか持っていますが黄色いワッパが認知症の講習を受けた証です。周りは殆どの人が持っています。この病気は家族を中心に地域で支えていくものとの意識が浸透していることが実感されます。そういえば10年程前の踏切事故がきっかけでしたね。グーチョキパーが一番の薬です。お大事にね。

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ナチーサンさん、ありがとうございます。
雲のところは、雲ほぐれでしたが、辞書でほぐれるの近くに「ほどける」がありましたので、即選びました。
工夫どころを褒めていただき、とてもうれしいです。
山は新潟、五頭連峰のあたりです。

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ナチーサンさん、ありがとうございます。
グーチョキパーの句は義母との時間を切り取りました。認知が進んでおり語彙も減りました。頭の中はどうなって行くのかなと思います。せめて、手指を動かして欲しいと思いグーチョキパーを一緒にしたり懐メロを歌ってみたりします。

花菫の句は母を思って作りました。
大正生まれの母は明治女の6番目の子。まだ下に2人おりました。
尋常小学校卒の母は本が大好きでしたが、家を手伝うために勉強の時間などありませんでした。暗がりで本を読んでは叱られていたそうですが、その頃の教科書をよく暗唱して聞かせてくれました。
母は20年ほど前に亡くなりましが、貧しくても生活に喜びを見いだし強い女だったなぁと思い出します。

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