選句候補作品鑑賞
51 寺に置く仔猫のための募金箱 (尾花さん) 2
猫好きの茶々さんも選んでますね。「子猫・春」を学習したばかりです。彼、外国の現状から「猫の福祉」を役所に掛け合ったく
らいですから。お寺の募金箱ですか。住職さんの顔が見たいです。ひょっとして尼寺かも。
62 花筵一巡二巡一升瓶 (ABCヒロさん) 2
有りましたね。現役時代の歓送迎会。準備は2年生。場所取りから団子の準備まで。我が社は常に10人ほどの入れ替わりがありま
したから盛大でしたね。まだまだ男が威張っていた時代でした。
72 朝寝して孵化する如く伸ばす四肢 (弥生さん) 5
中七が新鮮。詠まれてみると何となく納得します。ズルいですよ弥生さん。寝起きで欠伸し乍らの佳句なんて。それとも季語の孵
化のことが常に念頭にあったのかな。選したかった句の一つです。
82 富士山を踏んまえている桜かな
富士山を眺めながらの河口湖マラソンに3度ほど出ましたが全て冬。氷点下に震えながら出走を待ったものです。この句無点です
が大きな句ですね。圧倒されます。桜を頂いた富士山麓を一度走りたかったです。30年ほど前の話。
107 父偲ぶものの一つに花杏 (森野さん) 3
花杏子の花言葉は「乙女の恥じらい」。ソメイヨシノより一足早く咲きピンク色の花で花弁は梅と同じ5枚で丸みを帯びているそ
うです。はてこの句、何かドラマがありそうですね。ドキドキします。