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スレッドNo.1518

アイビーの俳句鑑賞 その3

アイビーの俳句鑑賞 その3

10 絵図にある富士の方角霞をり (尾花さん)
作者自身の自句自解にもあった知多半島で富士山の見えるスポットとは、おそらく豊浜の桜公園のことかと思う。私も尾張高野山で知られる岩屋寺の帰りなどによく寄るが、360度のパノラマが広がる絶景スポットである。何せ鈴鹿の山から伊吹山、御嶽山、目を転じれば神島から伊良湖、三ヶ根山を一望でき、条件のよい日には富士山が見えるという。当日は生憎霞がかかっていて富士は拝めなかったようだが、どっちみち数年に一度の僥倖と思えば諦めもつこう。

25 みどり川桜吹雪に鯉跳ねる (茶々さん)
鯉の棲む清流と桜吹雪とはまた豪勢な取り合わせだ。しばし時の経つのを忘れる極上の景観だ。ただ、みどり川と鯉、桜吹雪と贅沢なキーワードが三つ揃ったのはよいが、どれを主役にするのかを決めておけばもっと良くなったと思う。俳句は言葉で言い尽くすより、いかにして言葉を捨てるか、の文芸だと私は思う。勿体なくても捨てる時は捨てたい。それと「みどり川」は固有名詞なのか、川にみどりをくっつけた造語なのかも気になるところ。

28 焼き入れの刀を冷やす春の水 (ナチーサンさん)
作者本人の自句自解にもあったが映像をもとに作った句。俳句へのアプローチのひとつの方法として映像俳句もありだろう。そつなく上手くまとめたと思うが、やはり実際に現場で詠めばまた違った視点の俳句になるだろう。早く体調を整えて吟行にもお出かけいただきたいと念ずるのみ。季語の「春の水」はもっと良い季語がありそうな気がする。

43 天上の風をとらへて山桜 (かをりさん)
6点の支持を集めた。この句は「天上」という言葉を発見したことで俄然、格調高い調べになったと思う。風にそよぐ山桜、そこはかとなく漂う無常観、と言えば言い過ぎだろうか。 天上も淋しからんに燕子花(鈴木六林男) つきぬけて天上の紺曼殊沙華(山口誓子)  の名句を思い出した。

58 天国の犬は濡れまじ花の雨 (玉虫さん)
可愛がっていた犬が死んだ。たかが犬と言うなかれ、ペットロスなる言葉が定着したように、現代人とペットは切っても切れない関係なのだ。折からの花の雨、満開の桜をよそに思い出すのは愛犬の在りし頃、ともに過ごした日々のことだ。花の雨という自然現象に自分の心情託した手法が上手い。大変参考になった。

98 見上げればあっと言う間の初桜 (令淑さん)
今日咲くか明日咲くかと心待ちにしていた桜が咲いた。やっと咲いた桜も花の時期は短い。待つ時間が長かっただけに、もう散ってしまったのかという心情が「あっと言う間」の楚辞に表れた。偽りのない実感だろう。点数は伸び悩んだが立派な句だと思う。

67 新しき巣で育ちたる燕かな (無点)
子燕のために親燕はせっせと巣作りに余念が無い。同じ鳥でも雀の巣はぞんざいだが、燕の巣はとても堅牢に作る。燕は一生懸命に、とにかくよく働く。この勤勉さが日本人の琴線に触れるのだろう。おかげで生まれてくる子燕のねぐらが出来た。蛇足になるが、燕は春の季語で、子燕、巣燕などは夏に分類される。

以下次号、不定期掲載

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いえいえ、きつい表現とは毛頭思っていません。少しぐらい波風が立った方が緊張感が出て、却って喜んでいます。
当掲示板にはかをりファンが大勢います。顕在ファン、かくれファン、合わせてちょっと見当もつかないくらいのファン、というか信者というか、とにかくいらっしゃるのです。
その方たちのためにも、頻繁にメッセージを発信していただきますようお願いします。

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アイビーさん、こんばんは。
天上の風は良寛の書「天上大風」が心にありました。
是非新潟にお越しの際は、良寛堂へ。海も里山もございます。
前スレでは、きつい文面になってしまい不愉快なおもいをさせてしまい。お許しください。
なかなか「天上大風」とはいきません。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年04月22日 21:17)

今更ですので一般の話として聞いてもらいましょうか。補足はします。

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仰る通り白桃を知っている人は少ないでしょう。まして白桃に投句している方は数名でしょう。当掲示板の読者は愛知県以外の方も多くいらっしゃるので、白桃?何のこと、と言う人もみえると思います。

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アイビーさんへ
 今茶々さん準備していますが白桃のこと会員の殆どの方には無縁なのでは。

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