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スレッドNo.2171

選句鑑賞

13 天の川娘の彼氏登場す (コビトカバさん) 5
 娘の結婚は父親にとって特別だ。この句に出逢い作者の期待不安が思われた。実は私には苦い経験があり今は中3の孫娘の花嫁姿を思い描いている。6月の花嫁姿を。この句、天の川だ。しかも突如としての登場、しかしだ、結局のところ父親としては見守るしかないのだ。ただ味方は家内、この辺の嗅覚は・・・任せるほかは無い。

15 石けんの匂ひする手や秋初め (青胡桃さん) 5
 細やかな感性の句だ。石鹸は毎日風呂場でお世話になっているが「減って来たな」位の認識だ。なるほど、作者は秋の香りを感じ取ったのだ。この暑さの中、一筋の秋の気配を上五、中七に。心に残る句だ。

20 鳥は木に魚は水に避暑の宿 (茶々さん) 3
 避暑の宿の季語を歳時記で確認した。我々には冷房と言う武器がある。戸外では木陰、緑陰に涼を求める。この句、鳥、魚に焦点を当てている。意表を突く視点だ。言われてみると鳥にも魚にも暑さを凌ぐ術はあるのだろう。ただ、彼らは四季をどう意識し対応しているのか、産卵時期などをみると人間以上に環境に敏感なのかも知れない。

24 植木屋のごつそり暑さ剪り落とし (てつをさん) 7
 中七だ。下五だ。これだけばっさりやられたらもう降参しかない。私も剪定はするがどうしても遠慮がち。この春は庭師の義弟が来てバッサリと伐って帰った。お蔭で涼しさを保っている。昨夜は激しい稲光だった。この雷で暑さが切り落とされたか。

35 嫌としか言わぬ二歳児秋暑し (弥生さん) 7
 嬰児は正直、生理的に刺激に対して反応する。受け入れるか拒絶するの二者択一だ。しかも二歳児ともなれば曖昧さも抜け思いは徹底する。そこへこの暑さ、本能はいや勝る。持て余した母親も共に泣きたい気分だ。選者も同じ思いだろう。二歳児が微妙。

39 パパが来て蝉捕隊の指揮を執る (束束子さん) 4
 愉快な句だ。童心に帰った指揮者、昔取った杵柄を大いに発揮、と言いたいところだが果たして? 今時の蝉は進化している。気象変動で発生時期も種類も昔とは異なるという。だがこの若きパパには関係ないかも。ただ昔を思うに蝉の数は減った気がするが。

◎50 おしろいや天気占う下駄飛ばす (玉虫さん) 2
 即かず離れずが俳句の鉄則という。この場合どうか。中7、下5には文句が無い。問題はおしろい花だ。辞書で調べたがいろいろあった。熟慮の上特選に選んだが「即かず離れず」について考えさせられた句だ。

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ナチーサンさんへ

天の川の句を取り上げて頂きありがとうございます!
私は母目線で詠みましたが、父目線での鑑賞感慨深いです。
一緒に俳句を勉強中の主人も娘の恋愛話は聞きたくない模様です。

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50 おしろいや天気占う下駄飛ばす 
 歳時記を見るとおしろいばな(白粉花)には夕化粧、金化粧、銀化粧などの副題がついている。中7以下を見ると明日の遠足に期待を寄せる学童を思うが、「下駄」、「おしろい」で一気に別世界へ。花柳界の花魁が明日への思いを馳せての天気占い、と思わぬところへ下駄ならぬ思考が飛んでいった。季語の斡旋についてはアイビーさんの「理想的な距離感」に納得。今、掲示板をたどりこの句玉虫さんの自解で幼い頃の追憶と知った。改めて味わい佳句との思いを新たにした。それにしても私のみの推薦と言うことは季語の斡旋に問題があったのか。「即かず離れず」は難しい。

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「パパさんの句」拾って頂きましてありがとうございます。 公園に現れたのは子供だけだったのですが、蝉を見つけて正面から捕虫網を被せようとしたので、蝉さんは早々と逃げてしまいましたね。二つ目も同じ   そこへパパさんがやってきて、蝉さんの死角から
「静かに、ゆっくりと」と網を入れるようにと指南。 しかし、それでも「静かに・・・」が子供には無理で、結局取り逃がしてしまう。 そうなるとパパさん  遂に我慢出来ずに「どらどら」と言いながら網を子供から奪って樹の下へ・・・ 
 何を申そう   パパさんが指揮するのではなく「パパさんの蝉取り」となっている。  ま、一応「指揮を執る」としておきましょう。  

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50 おしろいや天気占う下駄飛ばす 理想的な距離感だと思います。
新涼や天気占う下駄飛ばす
立秋や天気占う下駄飛ばす
鳳仙花天気占う下駄飛ばす
つくつくし天気占う下駄飛ばす
やっぱり おしろいや天気占う下駄飛ばす  が一番しっくり来るような気がします。

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