選評
秋の雷猫びしょ濡れや泣いてくる(茶々)
猫好きな私としては間違いなく拾う句の一つである。
パンチを浴びせてくるどんな凶暴な野良猫でも、飼い主が愛情を注いで優しくしてやれば、食事をするようになるし抱っこも出来るようになる。そして次第に猫ちゃんの心を読むし、むこうも飼い主に心を許すようになる。濡れて返ってきた猫ちゃんが、ミャーミャーと鳴いているが、拭いて頂戴と訴えているのでしょう。「鳴く」が「泣く」に変化していることで、茶々さんの温かい愛情を感じる。 なお「雷」は7,8,9月の季語で、「秋の雷」は少しばかり具合がわるい。 「雷雨来て」とすると「・の雷猫びしょ・」の字配りの不具合が解消されるがどうでしょうか。
余談だが、今朝の散歩で、いつも見知った縞々猫が交通事故死しているのにぶつかった。まだ温かかったが既に絶命していた。道路の中央で後続車に轢かれると凄惨な状態になるので道端へと移動させた。しかし、この道路は高校生の必ず通る場所だし、小学校への登校時間が迫っていることから、家へ戻りスコップを持っていき、近くの山に墓穴を掘って埋葬した。誰でもが嫌がる作業だし、私だって気持いいものじゃないが、やる以上は心を込めてとやった次第。山の下には阿弥陀堂があるので、線香を上げ、般若心経を唱えてお葬式を済ませました。
束束子さんが猫好きとは意外でした。車の犠牲になった猫ちゃんもきっと成仏したでしょう。
茶々さんは無類の猫好き。そればかりか猫の権利を守るため再三地元の行政と折衝しているようです。家で数匹家族にしているほか、畑の小屋を野良ちゃんに提供、「餌代も馬鹿にならん」と漏らしながらも傘寿から始めた俳句でちゃっかり句材に、猫の句が出たら茶々さんと思って良いようです。ちなみに「茶々」は最も可愛がっている野良ちゃんです。
茶々さん きちんと拭いてやったのですね。 よかったよかった
さて「雷」のことですが また角川議論をしなくちゃいけないのですか?
指針となる季寄せ、歳時記が何かによりますが、角川は「増殖した、またはこじつけた季語」が盛り沢山なので困ったものです。
雷、春の雷、秋の雷、冬の雷、春鴎、夏鴎、秋鴎、冬鴎、春の人、夏の人、秋の人、冬の人・・・
秋・・・、夏・・・冬・・、春・・・ などなど 出版力に力を得て、どんどん本屋へ積み上げるものだから、一般の人や学生などが角川の季寄せを手にして俳句を作る。 その結果、厳格な季語を斡旋することが出来なくなる。 ・・・・ ああ この論議はしたくない。 角川の季寄せ論議をすると無性に腹が立つ束束子です。
ああ腹が立つ 腹立つ はらたつの~~ 原辰徳! くそ~~~
確認
角川の季寄せでは「雷」は夏の季語で、春は「初雷・春の雷」、秋は「秋の雷」とありますが如何でしょうか。
束束子さん、ありがとうございます。私の気持ちにピタリです。目を見つめあいましたので「よし、よし」といって、頭部から、背中など拭いてやりました。じっとしていましたので、拭いてほしかったのだと思いました。
まだ2歳にならないですが食べ盛り、子犬ほどの大きさで多動です。夜は外で猫のお兄ちゃんとどこかで寝ているようです。またご指導いただきたいです。(茶々)